“停”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
33.7%
とま21.9%
とど19.0%
どま7.3%
とゞ6.3%
とどま3.2%
2.2%
1.9%
1.9%
たたず0.6%
とゞま0.6%
とゞめ0.6%
てい0.3%
とどめ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忍びがたいのを忍んで岸本が家の前にめさせた車から降りた時、軒下の壁の破れや短い竹垣の荒れ朽ちたのがず彼の眼についた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ぴたッとった一隊に答礼する栖方の挙手は、なくしっかり板についたものだった。軍隊内の栖方の姿を梶は初めて見たと思った。
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
ジサ女、年中何の月にも属せず、太陽天にまって動かぬと信ぜらるる日をび、身にったのみ故、裸とも著衣とも言えぬ。
私は立ちった。女も私に気がいたのか、に後をり返った。その顔の輪廓から眼のが、どうしてもお八重であった。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
燭火きて、しげなめが霧立にもう爪立てゝゐる。ぬればかり、まればなねばならぬ。
汎米連邦からは、一人の外国人もさず追放されたのに、久慈は、大胆にも、ひそかにワシントンの或る場所に、っていたのである。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それは、かれているというより、られている形だった。青は、二歩歩いては立ちまり、三歩歩いては立ち停まるのだった。
狂馬 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
彼は少しうろたえ気味にち止まって暫く門内を眺めて居たが其の家の何んとなく取り付き難い気配いに幾分当惑の色を浮べた。
ガルスワーシーの家 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
筆者はこの辺で長い前置きをめて、まず白昼の銀座街を振り出しのR事件第一景について筆をすすめてゆこうと思う。
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
余は廊下いに書院に往って、障子の外にんだ。蓄音器が歌うのではない。田圃向うのお琴婆さんが歌うのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
悲しい哉! 我々の時代の讀者たちは比較的惠まれてゐない。しかし乍ら勇氣あれ! 私は、呪咀や愚痴の爲めにるまい。私は、詩歌は死せず、天才は失はれないことを知つてゐる。
一年夏の頃、江戸より来りたる行脚俳人おきしに、やう、此国の所々にいたり見るに富家には手をつくしたるもあれど、はいづれも粗略にて仮初に作りたるやうなり
間もなく、女學校一年生の妹すみ子に送られて、車場に來た。いつもの事だから、ホームまではいるのはよせといつて、すみ子を出口のところに立たせておき、金太郎はブリツヂをつた。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
其の亭の周りのシンメトリカルに造られた四ツ弧形の花床には紅白黄紫の大輪菊がダリヤかと見えるようなはっきりした花弁をはねて鮮やかに咲きて居る。
ガルスワーシーの家 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)