“爪立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つまだ88.1%
つまだち6.0%
つまだて2.4%
つまた2.4%
せだ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるひ屹度きつと、及第の通知が間違つてゐたのではないかと、うつたへるやうにして父兄席を見ると、木綿の紋付袴もんつきはかまの父は人の肩越しに爪立つまだ
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
するすると爪立つまだちし上つたが早いか、さつと横倒しに倒れかかつて、つつつと小走りに右へ、麥畠の畔になぐれ込んでしまつた——旋風つむじかぜが卷いたのだ。
旋風 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
わしたゞ呆気あつけられてると、爪立つまだてをして伸上のびあがり、をしなやかにそらざまにして、二三たてがみでたが。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
椅子と椅子と間がまことに短いから、袖と袖と、むかい合って接するほどで、もすそは長く足袋に落ちても、腰の高い、雪踏せったさき爪立つまたつばかり。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
爪立せだちしたら、天国にでも手がとゞきさうな背高のつぽで、おまけに酷い痩せつぴいだが、それでも地面ぢべたの事が気になるかして、色々郷里の事に骨折るので、カンサスでは評判のいゝ男である。