“つまだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
爪立97.4%
2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生身いきみでは渡られない。霊魂たましいだけなら乗れようものを。あの、樹立こだちに包まれた木戸きどの中には、その人が、と足を爪立つまだったりなんぞして。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
タネリは、こっそり爪立つまだてをして、その一本のそばへ進んで、耳をぴったり茶いろな幹にあてがって、なかのようすをうかがいました。
併しどうも分からなかつた。そのうち母親が蓋を取つて見さうにするので、ドルフは足をつまだてて背後うしろへ窺ひ寄つた。屈んだり、伸び上がつたり、わざと可笑をかしい風をして近寄つたのである。
羸鶴るゐかく寒木につまだち、狂猿古臺にうそぶく——といつた風格、貧苦病苦と鬪ひながら、朝夕に藝道をいそしむ、このいみじき藝術家に對する尊敬と畏怖との念が、一枚一圓の筆記料の欲しさもさること乍ら
足相撲 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)