“樹立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こだち90.9%
こだ6.1%
じゅりつ2.3%
きだち0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぱうは、大巌おほいはおびたゞしくかさなつて、陰惨冥々いんさんめい/\たる樹立こだちしげみは、露呈あらはに、いし天井てんじやううねよそほふ——こゝの椅子いすは、横倒よこたふれの朽木くちきであつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いずれも表の構えは押しつぶしたようにのきれ、間口まぐちせまいが、暖簾の向うに中庭の樹立こだちがちらついて、離れ家なぞのあるのも見える。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「それは外でもない。十三——いや、諸君、おどろいてはいけない。吾輩わがはいは、ここに極秘の独本土上陸作戦どくほんどじょうりくさくせん樹立じゅりつしようと思う者である」
恋愛を有せざる者は春来ぬ樹立きだちの如く、何となく物寂しき位地に立つ者なり、而して各人各個に人生の奥義の一端に入るを得るは、恋愛の時期を通過しての後なるべし。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)