“狭”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
せま47.4%
せば33.7%
9.7%
せも2.6%
2.6%
せめ1.5%
せせ0.5%
せばま0.5%
はさま0.5%
0.5%
セ(サ)0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「しかし、こんなに、みじかくては、よくべないだろう。それに、せまいかごのなかに、はいっていたので、羽先はさきがすれているから。」
自由 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わしはあの吉助きちすけが心からきらいなのだ。腹の悪いくせにお追従ついしょうを使って。この春だってそ知らぬ顔でうちの田地の境界をせばめていたのだ。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
その一等端は桑畑になつて、そこいらまではどこか町中の通りらしく平坦な道路は、急に幅もばまり、石ころが路面にあらはれてゐた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
只今ただいま、電燈をけますからどうかそこからおはいり下さい。入口は少しせもうございますが、中は大へん楽でございます。」
さるのこしかけ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「風まじり雨降る夜の、……如何にしつつか、が世は渡る」といえば、一人が、「天地は広しといへど、あがためくやなりぬる、……斯くばかりすべ無きものか、世間よのなかの道」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
たわいもねえ事をいえば合点しねえぞと云えば、売言葉に買言葉、んなえらい事になるかも知れねえとまア、女のせめえ心で誠に案じることでござります
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
すべてがひなびてせせっこましいのにもあきれ返らずにいられなかったのです。
棚田裁判長の怪死 (新字新仮名) / 橘外男(著)
葦も池の輪郭りんかくせばまって池の水が小さな流れになる、上に井の頭線の鉄橋がかっている辺に、わずかに見られるばかりである。
犬の生活 (新字新仮名) / 小山清(著)
勢込いきおいこむ、つき反らしたステッキさきが、ストンと蟹の穴へはさまったので、厭な顔をした訓導は、抜きざまに一足飛ぶ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
道もに石を砕きて 敷きしまゝ時へて荒び、秋の山さびし
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
尊かる天日嗣アマツヒツギの広き道 踏まで セ(サ)き道ゆくな。物部モノヽフ
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)