“偏狭”のいろいろな読み方と例文
旧字:偏狹
読み方割合
へんきょう88.9%
へんけふ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吾輩の主人の我儘わがまま偏狭へんきょうな事は前から承知していたが、平常ふだんは言葉数を使わないので何だか了解しかねる点があるように思われていた。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
感情をあながちにしりぞけるのではない。女が唯一の頼みとしていた感情は、いわば元始的の偏狭へんきょうと、歴史的の盲動とで海綿状に乱れた物であった。
私の貞操観 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
と云ふのは勿論両氏の作品に非難を加へようと云ふのではない。寛大な西洋人に迎へられたことを両氏の為に欣幸きんかうとし、偏狭へんけふな日本人にしりぞけられたことをクロオデル大使の為に遺憾ゐかんとするのである。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
このシヤルムさへ認めないのは偏狭へんけふそしりまぬかれないであらう。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)