“平常”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふだん61.6%
いつも12.3%
へいぜい11.4%
つね6.9%
へいじょう2.2%
ひごろ1.1%
へいじよう0.9%
いつ0.9%
へいじやう0.4%
しょっちゅう0.4%
つね/″\0.2%
かね0.2%
かねて0.2%
ただ0.2%
たゞ0.2%
なみ0.2%
へいそ0.2%
もと0.2%
よのつね0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
写真入れとなったバスケットは、のたなのかれたのでした。平常は、だれも、それにをつけるものもなかったのです。
古いてさげかご (新字新仮名) / 小川未明(著)
平常は死んだ源五郎鮒の目の樣に鈍い目も、此時だけは激戰の火花の影を猶留めて、極度の恐縮と嘆願の情にやゝ濕みを持つて居る。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ほんとうに、平常は、そんな不安じないほど、このへやの平和で、おさんのなどもして、にぎやかであったのです。
風の寒い世の中へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
答 平常カラ私ノ愛シテ居ル女ヲ苦シメテ居タ事ガ実ニ憎イノデス。シカシ私ガ一番タマラナイノハ清三ガ道子ノ夫ダトイウ事デス。
彼が殺したか (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
だから平常をおうたいになり、らしておいでなさるときは、けっして、さびしいということはなかったのであります。
町のお姫さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
『怎したけな?』と囁いてみたが返事がなくて一層歔欷く。と、平常から此女のしく優しかつたのが、俄かに可憐くなつて来て、丑之助は
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ひとりいてふにらず、しひのきやかしのきのまはりや公園垣根沿ひにゑてあるは、平常木蔭よけになるばかりでなく
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
お徳はお源がどんな顔をして現われるかと内々待ていたが、平常も夕方には必然水を汲みに来るのが姿も見せないので不思議に思っていた。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
此日宗助もとつて電車つた。日曜好天氣にもらず、平常よりは乘客ないのでになく乘心地かつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
平常店の若い番頭や手代の顔をみ付けるような眼付をしていたが、しかしそれは彼女が普通の下女奉公と同じに見られまいとする矜持からであった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
聞に平常正直にて匇々人殺しなどなす者に非ず全く拷問く苦きに白状なし獄門に成たりと云ふ評判にて大屋殿も三貫文の過料れし由併し大屋殿は惡くない人故地主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みんな防寒用の外套を着て、重々しい歩調だった。………低い声で、平常て……などにみるあンな軽い溌溂さのないのが、スクむような感じだった。
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
これには大庭家でも大分苦情があった、にお徳は盗棒の入口をえるようなものだと主張した。が、しかし主人真蔵の平常の優しい心から遂にこれを許すことになった。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
冷視、憎悪、侮蔑、嘲笑——そういった色が読みとれるような、また、謙吉の罵りに義憤を感じたのか、いずれにしろ、その情景には平常ならぬものがあった。
方子と末起 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
人聲俄かに聞えて平常ならぬに、ねふれる樣なりし美人はふと耳かたぶけぬ、出火か、鬪諍か、よもや老夫婦がと微笑はもらせど、いぶかしき思ひに襟を正して猶聞とらんと耳をすませば
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
僕の論は平常の人にはきっと悪くいわれるよ。ダカラ愚論でないのサ。愚論でないから分らないのサ。人間に分るような浅薄の議論は仕方がないのサ。
ねじくり博士 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
政雄はその日からのようになって雑貨店の二階に寝ていたが、十日位してやっと精神が平常して来た。精神が平常に復して来ると安閑としてはいられなかった。
女の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
平常くはしき喚子鳥こゑなつかしきにはなりぬ 〔巻八・一四四七〕 大伴坂上郎女
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)