平常つね/″\)” の例文
聞に平常つね/″\正直しやうぢきにて匇々なか/\人殺ひとごろしなどなす者に非ず全く拷問がうもんつよく苦きまゝに白状なし獄門ごくもんに成たりと云ふ評判ひやうばんにて大屋殿も三貫文の過料くわれうとられし由併し大屋殿は惡くない人故地主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
指置さしおき下女の菊と不義ふぎをなしつひ情死しんぢうとまでのさわぎなり夫故それゆゑ平常つね/″\お熊となかわる家内かないをさまらずと云ひければ又七是を聞き是は思ひもよらぬ事を仰せらるゝもの哉今宵こよひ菊が何故か刄物はもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
不審いぶかるひとの心は旦夕あしたゆふべに變るものとは云ども彦兵衞殿は平常つね/″\あま正直過しやうぢきすぎて人と物言など致されし事もなきお人なれば盜みは勿論もちろんひとを殺す樣なる事のあるべき筈なし何共なにとも合點がてんの行ぬ儀なりと云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)