“家内”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かない50.0%
うち19.3%
やうち10.8%
なか8.5%
やぬち1.7%
ヤウチ1.7%
いえ1.1%
いへ1.1%
やない1.1%
うちわ0.6%
うち/\0.6%
これ0.6%
いえうち0.6%
うちゞう0.6%
おばはん0.6%
みんな0.6%
やな0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何だってお前はかくすんだね。私の家内(かない)は、お前がかぞえきれないほどたくさんの金貨を手に入れたので、ますではかったってことを
余程眠りこけて居たのか、昼寐から俺が覚めた時にはもう誰一人家内(うち)には居なかつた、昼間の活動でも見に行つたものと見える。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
家内(やうち)が珍らしくも寂然(ひっそり)としているので細川は少し不審に思いつつ坐敷に通ると、先生の居間の次ぎの間に梅子が一人裁縫をしていた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
おもての雨戸はすっかり破られて、家内(なか)も、空家(あきや)のようになっていた。ところどころ壁まで落ちて、まるで半倒壊のありさまだった。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その日の暮つかた、われは家内(やぬち)の又さきにも増して物騷がしきを覺え、側なる奴婢(ぬひ)に問はんとするに、一人として我に答ふるものなし。
第一、女たちの生活は、起居(タチヰ)ふるまひなり、服裝なりは、優雅に優雅にと變つては行つたが、やはり昔の農家の家内(ヤウチ)の匂ひがつき纒うて離れなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
従(したが)って家内(いえ)中で腫(はれ)ものにでも触るような態度を取り、そばを歩くに、足音さえも窃(ぬす)むようになる。
良人教育十四種 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
家内(いへ)の者集(つど)へる茶話の折など玄齋居士が「小説家」の筆廼舍(ふでのや)なまりと蓮牡丹菊にたとへられし三美人が明日の心にかかれるまま人々の口にのぼりて
方々、雨漏りがしていて、家内(やない)のいたるところに、洗面器、盥(たらい)、釜の類が置いてあるけれども、六畳の座敷は、ときどき、天井から雫が落ちる程度だ。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
私(わし)も大概(てえげえ)な事があっても父様にめんじて堪(これ)えていて、何一つ云った事はがんせん、私(わし)も我儘ものでがんすが、家内(うちわ)で物争いが出来て、おえいを離縁しては
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
家内(うち/\)の揉(もめ)て居(ゐ)るに其(その)やうの事(こと)を言(い)ひ出(だ)す餘地(よち)もなく、言(い)つて面白(おもしろ)くない御挨拶(ごあいさつ)を聞(き)くよりか默(だま)つて居(ゐ)た方(はう)がよつぽど洒落(しやれ)て居(ゐ)るといふ位(くらゐ)な考(かんが)へで、幸(さいは)ひに賄賂(わいろ)の汚(けが)れは受(う)けないで濟(す)んだけれど
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
僅かな金でも……腹ア立(たっ)ちゃアいけない、取ったと云うのではない、是には何か理由(いりわけ)の有る事だろうと思うが、今帰って、家内(これ)へ厳(やかま)しく小言を申して居る処で
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と、すぐに窓があき、娘の顔が現われたが、家内(いえうち)から射し出る燈火(ともしび)の光を、背景としているがために、顔立ちなどはわからなかった。清らかな白い輪廓ばかりが、ぼんやり見えるばかりであった。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
俺の旦那は此位豪(えら)い方だから家内(うちゞう)の方が揃つて悉皆(みんな)豪いや。別して感心なのは嬢様だ子。齢は十九の厄年で名は妙子(たえこ)と仰しやる。君達に見せたいほどな好い御容貌(ごきりやう)だ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
うちの家内(おばはん)と来たら、よその子供が抱きとうて、うちに風呂があるのに、わざわざ風呂屋へ行きよるくらい子供が好きやし、まえまえから、養子を貰う肚をきめてたんや。
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
もう一年たちますのねエ、よウくおぼえていますよ、あの時馬車に乗って出ると家内(みんな)の者が送って出てますから何とか言いたかったのですけどどうしても口に出ませんの。おほほほ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
十二日から道頓堀の浪花(なには)座に名人会といふのが開かれてゐる。長唄の孝次郎(かうじらう)、勝四郎、常磐津(ときはづ)の和佐(わさ)、清元の家内(やな)、舞踊(をどり)の鹿島(かしま)恵津子——どれを見ても、格別名人らしい顔触でないのが愛嬌である。