“家内”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かない48.0%
うち20.0%
やうち10.7%
なか8.7%
やぬち2.0%
ヤウチ2.0%
いえ1.3%
いへ1.3%
やない1.3%
いえうち0.7%
(他:6)4.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“家内”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸17.7%
文学 > 日本文学 > 戯曲2.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
じつ視詰みつめて、茫乎ぼんやりすると、ならべた寐床ねどこの、家内かないまくら両傍りやうわき
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
家内かないとも「今度はどうも本人に合ったようだ。今からこれ位に行けば末頼母すえたのもしい」など話してまことに可愛ゆく
それらの人たちに、家内うちおんなたちや、子供たちも交えて、三十数名のものが、土間に蓆をしいてずらりと二列に並ぶ。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
余程眠りこけて居たのか、昼寐から俺が覚めた時にはもう誰一人家内うちには居なかつた、昼間の活動でも見に行つたものと見える。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
お蓮様が引っ込んで行ったあと家内やうちはいっそう静まり返って、峰丹波をはじめ、誰一人、この部屋に挨拶にでる者もありません。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
家内やうちが珍らしくも寂然ひっそりとしているので細川は少し不審に思いつつ坐敷に通ると、先生の居間の次ぎの間に梅子が一人裁縫をしていた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
これへ男の姿が消えたのを見澄みすました早耳三次、窓ぎわへぴったり身を寄せて、家内なかのようすに耳を立てた。
三次が、大声を揚げて呶鳴り散らしていると、おもての戸が開け放しになっていて、家内なかが見える。通りかかった人がふとのぞき込んで、
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その日の暮つかた、われは家内やぬちの又さきにも増して物騷がしきを覺え、側なる奴婢ぬひに問はんとするに、一人として我に答ふるものなし。
裏透きて家内やぬちあをきはかへるでの陽の映りらし燕ゐるこゑ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
第一、女たちの生活は、起居タチヰふるまひなり、服裝なりは、優雅に優雅にと變つては行つたが、やはり昔の農家の家内ヤウチの匂ひがつき纒うて離れなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
第一、女たちの生活は、起居タチヰふるまひなり、服裝なりは、優雅に優雅にと變つては行つたが、やはり昔の農家の家内ヤウチの匂ひがつき纏うて離れなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
したがって家内いえ中ではれものにでも触るような態度を取り、そばを歩くに、足音さえもぬすむようになる。
良人教育十四種 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
アンポンタンは成長するにしたがい家内いえのなかの異端者としてみられていたから、どうする事も出来ないで、抱えの時分、流山ながれやまみりん瓶入の贈物つかいものをもってくる彼女の背中を目で撫ていたが、彼女におとずれた幸福は、彼女にはあんまりけばけばしい色彩なので、信実はやっぱり苦労がたえないであろうと痛々しかった。
「さあ、外にも別嬪がゐるなら連れて來い。お家内いへはんも御寮ごりよんさんもとうはんも呼んで來い。何んでえ、何んでえ、三田公。下らねえつらあしやあがつて、眼玉ばかり光らせてやあがら。」
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
家内いへの者つどへる茶話の折など玄齋居士が「小説家」の筆廼舍ふでのやなまりと蓮牡丹菊にたとへられし三美人が明日の心にかかれるまま人々の口にのぼりて、なかには眉ひそめて物語の中の人の身の上を氣づかへるもありしなり。
方々、雨漏りがしていて、家内やないのいたるところに、洗面器、たらい、釜の類が置いてあるけれども、六畳の座敷は、ときどき、天井から雫が落ちる程度だ。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
とガサガサと庭木が揺れ、現われたのは先刻さっきの少年、「これからが俺の本役ほんやくさ」とまたもや窓へ近よったが、手を延ばすと窓を開け、そこから一つの風船を、家内やないへ飛ばせたものである。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、すぐに窓があき、娘の顔が現われたが、家内いえうちから射し出る燈火ともしびの光を、背景としているがために、顔立ちなどはわからなかった。清らかな白い輪廓ばかりが、ぼんやり見えるばかりであった。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おえいにわしが気に入らねえで夫婦に成って居るのがやならば厭やで構いやせんから、家内うちわは切れても表向だけは夫婦と言わなければ、世間へ対し、分家の叔父様に対して済まないから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わし大概てえげえな事があっても父様にめんじてこれえていて、何一つ云った事はがんせん、わしも我儘ものでがんすが、家内うちわで物争いが出来て、おえいを離縁しては、何うも死んだ父様のお位牌いへいへ対して済みやしねえから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
俺の旦那は此位えらい方だから家内うちゞうの方が揃つて悉皆みんな豪いや。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
旦那だんなさまあきれてをばたまふ、まだ家内うち/\言葉ことばあらそひのるうちはよきなれども
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
家内うち/\もめるにそのやうのこと餘地よちもなく
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
家内これやかましく小言を申して居る処で、お筆さんを奥へ連れてってなだめて居る内に、お筆さんが居なくなったのだが、桂庵婆アに突合つきあわして掛合えば何うでもなるが、何ういう理由わけだか薩張さっぱり理由が分らねえ、恨を受けるような事は有りゃアしませんか
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
立派な男の手間位には成ります、処が此の節おすみと云うが休んでて桶が明いてますから、教えて上げいが、はなはだ失礼で何うしたら宜かろうなんて、家内これが云いますから、なに失礼な訳は無い、覚えておとっさんのお手助けに成れば結構だ、鼻緒を縫っておでのようだが
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
もう一年たちますのねエ、よウくおぼえていますよ、あの時馬車に乗って出ると家内みんなの者が送って出てますから何とか言いたかったのですけどどうしても口に出ませんの。おほほほ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
長唄の孝次郎かうじらう、勝四郎、常磐津ときはづ和佐わさ、清元の家内やな舞踊をどり鹿島かしま恵津子——どれを見ても、格別名人らしい顔触でないのが愛嬌である。