“なか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナカ
語句割合
38.0%
13.9%
8.1%
7.5%
6.1%
内部4.4%
3.1%
2.4%
2.3%
吉原1.5%
(他:216)12.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時に一知の背後うしろなかでマユミがオロオロ泣出している声が聞えた。両親の不幸がやっとわかったらしい。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼女かのぢよはレースいと編物あみものなかいろめたをつと寫眞しやしんながめた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
なかが痛くなればいいと思ったり、頭痛がすればいいと思ったりしたけれども、その日に限って虫歯一本痛みもしないのです。
一房の葡萄 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
三宿みしゅくの停留場に、しばらく私は電車に乗る人か何かのように立ってはいたけれど、おなかがすいてめがまいそうだった。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
これに対してこの日を大師講という変った名で呼んでいる地域は非常に弘く、少なくとも日本の領土のなかば以上に及んでいる。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
はやねがしにはたはたと障子しやうじてヽ、姉樣ねえさまこれ、と懷中ふところよりなか
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
(かつぎゆく三味線箱さみせんばこ時鳥ほとゝぎす)となかちやうとともにいた。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二人ふたりは、いつも学校がっこうへいっしょにいき、かえってくると、いっしょにあそなかよしでありました。
仲よしがけんかした話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
三人留まる久しくして、帝これをりたまい、今後再びきたなかれ、我安居あんきょす、心づかいすなとおおす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
子が父の罪の爲に泣くこと古來例多し、彼をして神その紋所を彼の百合の爲に變へ給ふと信ぜしむるなかれ 一〇九―一一一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
自然に世を隔てたやうな感想かんじのするものもあらうけれど――其精神こゝろ内部なかの革命が丑松には猛烈に起つて来て
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
丁度ちょうどなつのことでございましたから、小供こどもほとんどいえ内部なかるようなことはなく
例の二階の方へ行く度に、時々岸本の頭脳あたまなかはシーンとしてしまった。同時に彼の耳の底にはこういう声が聞えた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
岡の地勢を成した牧場のなかの樹木から遠景に見えるリモオジュの町々、古い寺院の塔などが牧野の画の中に取入れられてあった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
丁度そこへ徳田秋江しうかう氏が来合はせたので、新しい材木のごたくさ転がつたなかに立つて写真を撮つた事があつた。
「君に覚えが無くても、僕の方には覚えがあるんだからね。」と児玉氏は卓子テーブルなかに馬のやうにはぐきをむいで見せた。
雨でも降るとスッカリ雨戸を閉切しめきツて親子微暗ほのぐらなかに何がなしモゾクサしていじけ込むてゐる。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
二郎は種々いろいろな空想を浮べていた……合歓の木の下にしげっている蔦葛つたかずらなかで、虫が鳴いている。
稚子ヶ淵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「町内の衆や遊び友達は、押かけて来てお祭のような騒ぎだ、吉原なかじゃあぶが一匹死んだほどにも思わないだろう」
「でもね、親分。――犬が女を殺した事だけは本当ですぜ。上根岸の寮で、元吉原なかで鳴らした、薄雲花魁おいらんられたんで」
一、俳句をものせんと思はば思ふままをものすべし。巧を求むるなかれ、せつおおふ莫れ、他人に恥かしがる莫れ。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
また子よ、汝は肉體の重さのため再び下界に歸るべければ、口をひらけ、わが隱さゞる事を隱すなかれ。 六四―六六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
六年には一旦いつたん京都へ上つて歸つた如水と相談して、長政が當時那珂なか郡警固村の内になつてゐた福崎に城を築いた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
利根とね川、荒川、那珂なか川のやうに河口から上流数里乃至二三十里の間に潮の影響のある川は、川底が小砂であるから水垢がつかない。
水垢を凝視す (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)
これへ男の姿が消えたのを見澄みすました早耳三次、窓ぎわへぴったり身を寄せて、家内なかのようすに耳を立てた。
三次が、大声を揚げて呶鳴り散らしていると、おもての戸が開け放しになっていて、家内なかが見える。通りかかった人がふとのぞき込んで、
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「いいえ、怒ってなんかいませんよ、僕はお父さんのおなかの中を知っています、お父さんは頭より心のほうがよっぽどいいのです」
昨夜ゆうべ、あんまり、苦しかったものですから、――それでも今朝けさは、おなかの痛みだけは、ずっと楽になりました。――」
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
小畑おばたというのと、桜井というのと、小島というのと――ことに小畑とはかれも郁治も人並みすぐれて交情なかがよかった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
それが物変り星移りの、講釈のいいぐさじゃあないが、有為転変、芳原でめぐりあい、という深い交情なかであったげな。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それならそれで、万歳だ。朝子は思いつづけた。自分は、そして、自分の生存の尖端は、その焔のなかにあって我が生の歌を一つうたおう。
一本の花 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
しばらくすると、女はなかば真顔になり、きみわるそうに微笑わらいをふくんで、わたしの目を覗き込んだ。
童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
この者二の翼を、中央なかの一と左右の三のすぢの間に伸べたれば、その一をもたずそこなはず 一〇九―一一一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
目をつぶって腕組みした白髪童顔の玄鶯院を中央なかに、十五、六の人影が、有明ありあけ行燈の灯をはさんで静まり返っていた。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
と……玄心斎が、蔵のまえにつづくあんどん部屋の前を通りかかると、室内なかから、男とおんなの低い話し声がする。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
しかも、それと反対に、室内なかの様子をうかがっている私の眼と耳とは一時に、氷を浴びたように冴えかえった。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
女親のお才が死ぬと、怠け者で飲んだくれな紋日の虎は、家財をあらかた博奕ばくちでハタいて、お綱をなかへ売ろうとした。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
表徳は御免をこうむなかへ往ってチョン/\格子か何かで自腹遊びをする積りで御免を被って師匠に逢おうと思ってると
それもこれも承知せぬではなかろうが若い人の癖とてあのおたつに心をうばわれ、しかも取残されたうらみはなく
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かくてかの密室より、お藤を助けいだしつつ、かたのごとく老婆を縛りてまた雑具部屋へ引取りしを、知る者絶えてなかりけり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かの大いなる僧(禍ひ彼にあれ)なかつせばわれこの思ひの成れるを疑はず、されば請ふ事の次第と濫觴おこりとをきけ 七〇―七二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
もしこの事なかりせば、今汝の過行く天は、そのを技藝に結ばずして破壞にむすぶにいたるべし 一〇六―一〇八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
仲町なかですよ、少し遠いけれど、泊めてやりゃいいと、御新造様の知合いの家の芸者衆で、何んでも巴家とか言いましたが――」
「そんなものを相手にやしませんよ。あつしの相方は入山形に二つ星とまでは行かないが、仲町なかでも名の通つた――」
この頃館の裏口では、頼母と主馬之進とが不安そうに、破壊された戸口から屋内なかを覗きながら、聞こえてくる物音に耳を澄ましていた。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ともかく君が何んといってもあの人が話していた『竜の玉』ってのを一目見ないうちは帰らないつもりよ。さ、早く鞄を持ちたまえ、屋内なかへ入りましょう。
その時は、何の気もなしに傍観していた二人の情交なかや心持が、お島にはいくらか解るように思えて来たが、どこが好くて、あの女がそんなに男のために苦労したかがいぶかられた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ハア、お一人は静岡しづをか知事ちじをなすツた関口せきぐちさん、お一人は御料局長ごれうきよくちやう肥田ひださんで、お情交なかいもんだから、何時いつでも御一緒ごいつしよで。
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
観化流、鎧通よろいどうしの一手、鎧の隙間すきまを通して、内容なかの身体を斬りさばくという、あれだ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「ヘエ。どうぞ。まあ内容なかを御覧なすって……私どもにはトテも読めない、お家様で御座います」
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
――しかるにもかかわらず、迷いは、その叔母さんに俥賃を強請ゆすって北廓なかへ飛んだ。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
北廓なかの事情に詳しい人や、寄席仕込みの芸人などもあった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
△「えへゝゝ是は有難うございます、いずれお浮れでございますな、昨夜ゆうべ廓内なかへ行って」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「中屋貫三郎の請出した誰袖たがそで華魁なんかは豪勢ですぜ、千兩箱を杉なりに積んで請け出し、廓内なかから馬喰町四丁目まで、八文字を踏んで乘込んだ」
心ならずもあきないをしまい夕方帰かえって留守中の容子ようすを聞くと、いつつくように泣児なくこが、一日一回もなかぬといわ
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
なかんでもえ、最早もう乃父おれも問わんから、サア奥へ帰るがえ、』とやさしく言ったその言葉は少ないが、慈愛にみちて居たのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
阿波のみつはのめの社も、那賀なか郡のわなさおほその神社の存在を考えに入れてみると、ひぬま真名井式の物語があったろう。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
当時人麿は石見の国府(今の那賀なか下府上府しもこうかみこう)にいたもののようである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
お江戸京橋は亀島町を中心なかにして、狂女のお艶が姿を現わしたのはこの年も春の初め、まだ門松が取れたか取れないころだった。
闇太郎と菊之丞――名乗り合ったことはないが、以心伝心、雪之丞を中心なかにしてもうとうに、其の底まで読み合っている。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
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