“山蔭”の読み方と例文
読み方割合
やまかげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは本土との交通がほとんどなく、少数の貧しい漁夫たちが、所々の寂しい山蔭やまかげに住んでるような、暗く荒寥こうりょうとした島嶼とうしょであった。
雪枝ゆきえみちけ、いはつたひ、ながれわたり、こずゑぢ、かつらつて、此処こゝ辿たどいた山蔭やまかげに、はじめてたのはさくらで。……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
草のかおりがする。雨と空気と新鮮な嵐と、山蔭やまかげむせぶばかりの松脂まつやにのにおいである。はしる、駛る、新世界の大きな昆虫。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)