“山茶花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さざんか86.5%
さざんくわ7.3%
さゞんか2.1%
さゞんくわ2.1%
さんさか1.0%
サザンカ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山茶花さざんかりんと咲いている。静かだ。太平洋でいま戦争がはじまっているのに、と不思議な気がした。日本の国の有難ありがたさが身にしみた。
十二月八日 (新字新仮名) / 太宰治(著)
それから又座敷からかはやを隠した山茶花さざんくわがある。それの下かげの沈丁花ぢんちやうげがある。鉢をふせたやうな形に造つた霧島躑躅つつじの幾株かがある。
ぎたる紅葉もみぢにはさびしけれど、かき山茶花さゞんかをりしりかほにほひて、まつみどりのこまやかに、ひすゝまぬひとなきなりける。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ゑゝことかぬわがまゝものめ、うともおてぜりふひてこゝろともなくにはるに、ぬばだまやみたちおほふて、もの黒白あやめかぬに、山茶花さゞんくわ垣根かきねをもれて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかるに右の山茶花さんさか山茶さんさは元来ツバキの漢名であるからこれをサザンカに適用するのは全く誤りである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)