“凛”の読み方と例文
読み方割合
りん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山茶花さざんかりんと咲いている。静かだ。太平洋でいま戦争がはじまっているのに、と不思議な気がした。日本の国の有難ありがたさが身にしみた。
十二月八日 (新字新仮名) / 太宰治(著)
あか染みた、こわい無精髭が顔中を覆い包んでいるが、鼻筋の正しい、どこか憔悴やつれたような中にも、りんとした気魄きはくほの見えているのだ。
地虫 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
蓑と笠を衣た姿で、りんと立って、短刀で青眼に構えていた。二人の侍が左右から刀をつきつけていたが、近寄れないようすであった。
風流太平記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)