“分”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
23.4%
わか23.0%
ぶん20.7%
19.0%
ぷん5.1%
わけ2.9%
ふん2.6%
わかつ0.6%
わかち0.5%
わかれ0.3%
ぶんの0.2%
わから0.2%
ぶり0.2%
わかり0.2%
わかっ0.1%
うつ0.1%
かわ0.1%
きだ0.1%
きは0.1%
0.1%
はらい0.1%
わげ0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よるもうっかりながしのしたや、台所だいどころすみものをあさりに出ると、くらやみに目がひかっていて、どんな目にあうかからなくなりました。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
馬鹿野郎ばかやらうなにをしてる。まるで文句もんくわからないから、巖谷いはやくるまけつけて、もううちてゐるんだ。うつそりめ、なにをしてる。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのひかりは、なかばつちにうずもれているためか、それほどのつよかがやきではなかったけれど、かれ注意ちゅういをひくに十ぶんだったのであります。
三つのかぎ (新字新仮名) / 小川未明(著)
深谷の姿はドアがほとんど八目どころまで開いたのに見えなかった。まるでドアが独りでに開いたようだった。安岡はゾッとした。
死屍を食う男 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
しかるに、不思議ふしぎなことには、むらに二つ時計とけいがありましたが、どうしたことか、二つの時計とけいやく三十ぷんばかり時間じかんちがっていました。
時計のない村 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ところこのアルゼリヤこくうちでブリダアといふ市府まちひとわけても怠惰なまけることがき、道樂だうらくをしておくることが好きといふ次第である。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
これと云う句切りもなく自然じねんほそりて、いつの間にか消えるべき現象には、われもまたびょうを縮め、ふんいて、心細さの細さが細る。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
然るに宋代には別に扁鵲へんじやく中蔵経と云ふものがあつて、後人がこれをかみに云ふ所の中蔵経に併せ、わかつて八巻となした。呉勉学ごべんがくの刻する所の中蔵経が即是である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ひそか田地でんぢわかち質入しちいれなしその金にてかりに家を作り、親もかへりてすみけり。
銃をも、引上げて身に立てかけてよこしたのを、弱々よわよわと取つてひっさげて、胸を抱いて見返ると、しまの膝を此方こなたにずらして、くれないきぬの裏、ほのかに男を見送つて、わかれおしむやうであつた。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
額に八千代の唇が触つたやうな気持がして楯彦氏は吃驚びつくりして目を覚ました。鏡を見ると、白い布片きれくるまつた毬栗いがぐりな自分の額が三ぶんの一ばかり剃り落されてゐる。
懸て燒立やきたて其中にて切腹し果たれば死骸は更にわからずとなん惡徒とは云へ天晴あつぱれの器量人と稱すべし斯て越前守には御目附野山のやまいち十郎松田勘解由まつだかげゆ等立合にて一同呼出し先天一坊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ほしそうに見えるかい。まあよそう。そのかわり来る前の日と、帰った日は、二日ぶりのむのだからね。ははははは」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「月夜でかどへ寄合ったという条、大きな野郎が五人三人、こうやって来たんだから、よくよくの事だと思いなさい、ね、ささ、これが一番わかりが早い、分りましたか。」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
誠に冥土めいどの人にあったような気がして、ソレカラいろ/\な話をきいて、清水と一緒になったと云うことも分れば何もわかっ仕舞しまった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
うつし願は輕羅うすものと成て君が細腰こしにまつはりたしなどと凝塊こりかたまり養父五兵衞が病氣にて見世へいでぬを幸ひに若い者等をだましては日毎ひごと夜毎に通ひつめ邂逅たまさかうちねるには外を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
当然あたりまえのことでかわきって居るから、その返済する金が出来る位ならば、出来る時節までまって居て借金はしないと、う覚悟をめて、ソコで二朱や一分はさて置き、百文ひゃくもんの銭でも人に借りたことはない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
いろと水齒別みづはわけの命、多治比たぢひ柴垣しばかきの宮にましまして、天の下治らしめしき。天皇、御身みみたけ九尺二寸半ここのさかまりふたきいつきだ。御齒の長さ一、廣さ二きだ。上下等しくととのひて、既に珠をけるが如くなりき。
汝のきはたかければわが良心は我の直く立つを責めたり。 一三〇—一三二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「一番、最初に読んだは何じゃったろうかいね」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
直鎗ちょくそうとちがって、カギ鎗の特長というのは、三手みてが引ッ掛け、上下左右、四手よてはらい、さらにつき! またはらい! あわせて九ツのへんという」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金眸は朝よりほらこもりて、ひとうずくまりゐる処へ、かねてより称心きにいりの、聴水ちょうすいといふ古狐ふるぎつねそば伝ひに雪踏みわげて、ようやく洞の入口まで来たり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
鼻下の髯、二程のびて
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
というとサラット居士こじは「必要はあったところで到底成就しない事に従うのは詰らんじゃないか。行けばまあ殺されるだけのだ」
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)