“秒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びょう47.1%
べう29.4%
セコンド11.8%
びやう5.9%
5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これと云う句切りもなく自然じねんほそりて、いつの間にか消えるべき現象には、われもまたびょうを縮め、ふんいて、心細さの細さが細る。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
べうすなりふ幾億萬年いくおくまんねんのちには、大陸たいりくひたつくさうとするところみづで、いまも、瞬間しゆんかんのちも、咄嗟とつさのさきも、まさしかなすべくはたらいてるのであるが
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
金剛石ダイアモンドと光を争ひし目は惜気をしげも無くみはりて時計のセコンドを刻むを打目戍うちまもれり。火にかざせる彼の手を見よ、玉の如くなり。さらば友禅模様ある紫縮緬むらさきちりめん半襟はんえりつつまれたる彼の胸を想へ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
わたくしそれらぬではない、けれどいま容易ようゐならざる急變きふへん塲合ばあひである、一ぷんびやう遲速ちそく彼方かなた難破船なんぱせんのためには生死せいし堺界わかれめかもれぬ、くはふるに本船ほんせん右舷うげん當番たうばん水夫すゐふあれども眼無めなきがごと
まことや、魔の睫毛まつげ一毫ひとすじに、いま、右の目に鏨を丁と打ったと思うと