“ま”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
20.1%
8.2%
6.8%
6.6%
5.3%
5.3%
3.5%
3.5%
2.6%
2.6%
(他:1857)35.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども私の鼓の評判はよくなかった。第一調子が出ないし、や呼吸なぞもなっていないといって内弟子からいつも叱られた。
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
半分道も来たと思う頃は十三夜の月が、から影をさして尾花にゆらぐ風もなく、露の置くさえ見える様な夜になった。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
河水かはみづるゝこと八分目はちぶんめ用意よういをはればたゞちにはしりて
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
伴「これは/\御苦労さま、手前方はう云う商売柄店も散らかっておりますから、此方こちらへお通り下さいまし」
夕方、水車の道に沿った例の小さな教会の前を私が通りかかると、そこの小使らしい男が雪泥の上に丹念に石炭殻をいていた。
風立ちぬ (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
またある時は馬の鉄蹄てっていが石を蹴って、そこらにき散らす火花の光りが、あたかも火の路を作ったかと疑われました。
お関はそれをに受けて、夜ふけにそっと自分の寝床をぬけ出して行ったが、市之助の座敷のまえまで来て彼女はまた躊躇した。
半七捕物帳:14 山祝いの夜 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それよりあいつが口惜くやしがつたのは、誰もあいつが薄雲太夫に惚れてゐると云ふ事を、にうける人間がゐなかつた事だ。
南瓜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
小野田は眠からさめると、せっせと穴かがりをやっている手の働きを眺めながら、そう言ってお島の働きぶりに舌をいていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
(城下を焼きに参るのじゃ。)と言う。ぬいと出て脚許あしもとへ、五つ六つの猿が届いた。赤い雲をいたようにな、源助。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「それではあんまりです。一寸おち下さい。ええと、仕方しかたない、そんならまあ私の作った花でも見て行って下さい。」
チュウリップの幻術 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
開府以来かいふいらい江戸えどがもつほこりの一つであったが、わけてもかりおとずれをつまでの
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
ひげやしている男は雲母きららのようなものを自分の廻りにき散らしながらひとりでにやにや笑っていた。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
居つけば一躍して甲種へ昇格するが、水に合わないと早速飛び出して、悪評を世間にふりいて歩きがちなのがこの人種である。
地方から東京へ初めて出た人が須田町の踏切でうろうろするのは巴里パリイに比べると余程よほど呑気のんきである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
娘が嫁うとした所で松島さん、山木もだ社会党を婿むこに取る程狂気きちがひにはなりませんからな、マア/\御安心の上
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
作者はその少年時代によく見馴みなれたこれら人物に対していかなる愛情となつかしさとを持っているかは言うをたぬ。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかも景隆のの小なる、能の功を成すを喜ばず、大軍の至るをちてともに進めと令し、機に乗じて突至せず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
されど汝が姫に對する情果して戀に非ずば、今より後彼に對して面をあかめ、火の如きなざしゝて彼に向ふことをめよ。
「これは、」と額を押えたが、隔てていれば見えもせず、聞えもせず、のあたりのお夏にはどんなに可笑おかしかったろう。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「能くぜ返す奴ぢや。小説家志願だけに口の減らぬ男ぢやナ。併し汝が瘠肱を張つて力んでも小説家ぢやア銭が儲からんぞ。」
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
日吉も、その中にじって、握り飯をにぎっていた。勿論、自分の口へも、二つや三つ頬張ったが、誰も、何ともいう者はない。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弘のよくふとった立派な体格は、別れを告げて行く岸本に取って、くなった恩人をのあたりに見るの思いをさせた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
二人は明日あす魚をりに行く時の楽みを、今の当りにえがき出して、すでに手の内に握った人のごとく語り合った。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それから真偽しんぎの鑑定のために、虫眼鏡むしめがねなどをはさない所は、誠吾も代助も同じ事であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かわらも石もい上らんじゃないか。』と答えながらもう壇を下りかかるんだ。子供の助手はまるで一生けん命になって
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しかし心の底では、偶然の機会で自分のひねくれた考えをげなければならないのを、別にいやだとも思ってはいなかった。
彼の著述した戦史研究等も全く主観的で歴史的事実に拘泥する事なく、総てを自己の理想の表現のためにげておる有様である。
戦争史大観 (新字新仮名) / 石原莞爾(著)
もちろん一家の主婦が亡くなったあとへ来て、茶のに居坐るほどのものが、好意だけでそうするものとはきまっていなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
新仏あらぼとけさまにまた線香が絶えておりましたに。」と言って、姑は余所行よそゆきのままで、茶のへ来て坐った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それにおはずかしいことには、ってうまれたけずぎらいの気性きしょう内実ないじつよわいくせに
じつわたしけたのです。で、奈何どうでせう、ぜにを五百ゑんしてはくださらんか?』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
耶蘇自身は己の知ったことじゃないというかも知れぬが、こんな争論の種ともなる曖昧の言論をいた責任は免れようがない。
論語とバイブル (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
私は、どてら着て山を歩きまはつて、月見草の種を両の手のひらに一ぱいとつて来て、それを茶店の背戸にいてやつて、
富嶽百景 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
何事を語らんとや、折々をり/\ぐる口元の愛らしさ、肥えたるあご二重ふたへなるなど、かかる人さへある身にて
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
こしげ、あし突張つツぱつて、ながさをあやつつて、ごといで
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そこで山姥やまうばうらはたけへ行って、いもがらをって、手のさきにぐるぐるきつけました。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
とろ/\とねむつてめれば、いぬてぺろ/\とめてる……胴中どうなかへび
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おこしてもそれ折角せつかく同伴者つれかたあつさらきようすこともしないなら
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
れながらよわこヽろあさましさにあきれ、ればこそはけばこそはおもひもすなれ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
して水上みなかみは、昨日きのふ孤家ひとつや婦人をんなみづびたところおもふと
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
春三郎は自分夫婦が今になつてこの營業を見棄てるのでさへ心苦しいのに、して湯治などに行くのは思ひもよらぬ事だと思つた。
「お雪さん、ゆっくり御話も出来ないような訳ですが、今度は失礼しますよ――いずれたお目に掛りますよ」とお種も言った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
されど此等の石は或は再び坑中かうちゆうに没し、或は灰の丘に沿ひてころがり下り、た我等の頭上に落つることなし。
ヴエスヴイオ山 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
これはお冬にもして美しい容貌きりやうですが、何處か病身らしく、日蔭の花のやうにたよりない娘です。年の頃は十八九。
腐肉くされにくたか蒼蠅あをばへでもロミオには幸福者しあはせものぢゃ、風雅みやびた分際ぶんざいぢゃ。
それ自分じぶん自分じぶんあたまつてみて、二つのものをぜやうとつとめたものである。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
一方、正文はこの大人と子供とざり合つたやうな、身体だけは大振りな、女にかけてはしたゝかな息子を前にして途方に暮れた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
これなどはいかにも、けた武士というものが、どんな悲惨な生活に落ちてゆくかが分って、当時の社会相が目に見えるようだ。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実に、この日の敗戦が、魏軍にとって、ぐせのつき始まりとなった。以後、連戦連敗、どうしても朱桓の軍に勝てなかった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、それすら世間は春廼舎の別号あるいは傀儡かいらいである如く信じて二葉亭の存在を認めるものは殆んどれであった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
当主貞氏は長い病身で、営中でも忘れられていた程だし、一子高氏は凡庸ぼんようと見られて、久しく客もれな門だったのだ。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
座敷の縁は川になった。母屋おもやの畳は湿しとる程吹き込んだ。家内は奥の奥まで冷たい水気がほしいまゝにかけわる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
坂の上の古い通路とおり二条ふたすじになっていて、むこう側には杉の生垣いけがきでとりわした寺の墓地があった。
赤い花 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ずらりと女學生ぢよがくせいたちをしたがへて、ほゝあごをだぶ/″\、白髮しらがうづまきかせて
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あめてものにて、なべにてあたゝめたるを、麻殼あさがらぢくにくるりといてる。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
すべてのものが楽しく休むその時にお寺の高いとうの上からんだすずしい鐘の音が聞こえておにであれであれ
燕と王子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
が、むべき岩窟がんくつを、かつ女賊ぢよぞくかくであつたとふのはをしい。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
色の淺黒い、輪廓の正しい立派な男、酒を飮めば必ず歌ふ、のまざるもた唄ひながら働くといふ至極元氣のい男であつた。
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
大義たいぎため吾等われら見捨みすたまへ、吾等われら運命うんめいやすんじて
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