透谷全集を読むとうこくぜんしゅうをよむ
僕は透谷全集を読んで殆んど隔世の感あり。透谷の精力の或部分は実に僕を攻撃する為めに費されたるものなりしことは僕の今にして慙愧に堪へざる所なり。勿論私交の上に於ては僕は透谷の友人と称すべき一人たりしことを要請する権利ありと信ず。然れども透谷は …