“笄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうがい76.7%
かうがい12.1%
かんざし7.8%
かうが0.9%
かうがひ0.9%
かざし0.9%
こうがひ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近寄ってなにをしているかとたずねると、ひとりが手に持っていたこうがいをさしだして、「このような品が壕のなかに落ちていましたので」
日本婦道記:笄堀 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
長いあひだに路銀も盡き、そのみつぎに身のまはり、くしかうがいまで賣り拂ひ、最前もお聽きの通り、悲しい金の才覺も男の病が治したさ。
近松半二の死 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
法外流居合の秘奥ひおう「駕籠飾り」——その刀を刺した駕籠が何十本となく、光るかんざしで飾られた女の髪のように見えるところから来た、名称だった。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
急ぎて當所たうしよ迄來りし所此病氣に取付とりつか假初かりそめの樣なれどもハヤ二年越しの長煩ながわづらひに貯はへ殘らずつかひ捨其上お花のくしかうがひ迄も賣盡うりつくし外に詮方せんかたも無りしに此家の主人がお花の苦勞する樣子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あらため見るに蝦夷錦えぞにしき楊枝指やうじさしかくはし其外かうがひかんざしるゐ何れもかね目の物多くありければ兩人これまうけものなりとよろこびけり然れども此品このしな賣拂うりはらはゞあらはるべしとて暫時しばしあひだの玄柳方へあづおきけるが此品々このしな/″\より終に二人が天罰てんばつむくい來とは知ざりけりさても白子屋にては又七が事は地面ぢめん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
花吹雪する真っ昼間、小町の方でほれたので、おれの方でもほれてやり、かむりのかざし落としたが、どうでも小町はいい女、柳の五衣に緋の袴、檜扇ひおうぎ持ったとりなりは、官女官女官女だア……
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私の母から讓られた形見のくしこうがひ、亡夫の腰の物のうち、不用の品を賣拂つて八兩の金をまとめ、かねて約束の中坂の藤井樣にお屆けする筈で、黄八丈の財布さいふに入れたまゝ