“假初”の読み方と例文
新字:仮初
読み方割合
かりそめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
只、假初かりそめの風邪だと思つてなほざりにしたのが不可いけなかつた。たうとう三十九度餘りも熱を出し、圭一郎けいいちらうは、勤め先である濱町はまちやうの酒新聞社を休まねばならなかつた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
いま友人の語つて居るやうに、此家ここの細君は確かにちがつた性質をつて居る。萬事が消極的で、自ら進んでどう爲ようといふやうな事は假初かりそめにもあつたためしがない。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
ものいふこゑがけんどんであららかで、假初かりそめことにも婢女をんなたちをしかばし、わたしかほをば尻目しりめにおにらあそばして小言こごとおつしやらぬなれどもそのむづかしいことふては
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)