“異”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ちが31.4%
こと21.9%
11.9%
ことな10.5%
かわ8.2%
おつ4.3%
かは3.5%
あや3.4%
あやし1.4%
0.5%
(他:20)3.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“異”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語10.6%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行3.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
彼らもまた遊女屋を必要と考えるならば、威張っていても、その限りでは同じ人間で、そこえらの若い衆と大したちがいはない。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
だまつてをんな凝視ぎようししてゐたをとこは、まへとは全然ぜんぜんちがつたやさしさでいつた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
そもそも内行の不取締は法律上における破廉恥はれんちなどとは趣をことにして、直ちにとがむべき性質のものにあらず。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
これ既にゴンスやミジヨンの如き日本美術の研究者また旅行者の論ずるが如く、日本寺院の西洋とことなる所以ゆえんである。
道理こそ昨夕は楷子段はしごだんをむやみにのぼったり、くだったり、仕掛しかけうちと思ったはずだ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
縁はなもので、ゴルドン伝を書いた翌々年「寄生木やどりぎ」の主人公から突然「寄生木」著作の事を委托いたくされた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それを、もっと、血別的けつべつてきにいうと、弟も妹も、秀吉とは、父親がことなっていた。異父弟、異父妹なのである。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
れで彼等かれらすこしでもことなつた出來事できごと見逃みのがすことをあへてしないのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
男女が逢瀬の短きを恨んで鶏を殺す和漢の例を上に挙げたが、それと打ってかわった理由から鶏を殺す話がイタリアにある。
前に述べたソーマトランパスなどでは総計二十二個の発光器を分類するとおよそ十種類のおのおのかわった仕掛けで出来ているそうな。
話の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「女房を? そうさね……何だかおつりきに聞えるじゃねえか、早く一人押ッ付けなきゃ寝覚ねざめが悪いとでも言うのかい?」
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
またその時、おつう悪黙りに黙ってしまって、ふと手の着けられぬまで、格子の中が寂寞ひっそりして、薄気味の悪いほど静まった。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
下から見た部屋を起き上ってたてから見たすべてのかはり方や、目の廻るやうな不思議さは、次第々々になくなって来た。
青白き夢 (新字旧仮名) / 素木しづ(著)
「姉さん、僕は貴嬢が母のかはつてる為めに、僕を疎遠になさるとか、あしき母より生れたる僕の故を以て……」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
いざ汝わが反復語くりかへしごとを聞きてあやしめ、この後この物ティトとともに、昔の罪を罰せんために進めり 九一—九三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
美名よきなを時の中に失ふ貴きフィレンツェびとについてわが語るところのこともあやしと思はれざるならむ 八五—八七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
イアソンが耕人たがやすひととなれるをコルコに渡れる勇士つはもの等の見し時にもまさりて汝等驚きあやしまむ 一六—一八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
唐楪葉からゆづりはは高く立ちて、折しく一羽の小鳥来鳴きなけり。宮が胸はあやしうつとふたがりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あからひくはだれずてたれどもこころしくはなくに 〔巻十一・二三九九〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かれこの大刀を取らして、しき物ぞと思ほして、天照らす大御神に白し上げたまひき。
さうして其後「ヒノ御前奉仕」とあつて、九月二十九日の祥月命日に祀りを営むよしが、唱へられてゐる。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
よく似ているからこの「あさにけに」の「けに」を「日に異に」の「に」と同じ意味に解釈しているものもありますが、「食」と「異」はケの乙類と甲類とにわかれていて、決して同じではありませぬ。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
廊下を通うおんなを呼び止めて、唄の主はたれと聞けば、顔を見ておかしく笑う。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
五十間で地廻りをなぐったことなど、縁に引かれ図に乗ってそれからそれへと饒舌しゃべり散らすうち、ふとのっそりの噂に火が飛べば、とろりとなりし眼を急に見張って、ぐにゃりとしていし肩をそばだて、冷とうなった飲みかけの酒をおかしく唇まげながら吸い干し
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わったことのおおせかな。お夏さんはッと見ている。帯も襟も、顔なんざその夕日にほんのりと色がさして、矢筈やはずの紺も、紫のように見えましたがね。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
弓を持っている者、棍棒こんぼうを持っている者、竹槍を小脇に抱えている者、騎馬の一団は一人残らず、各自めいめい得物を持っていたが、その扮装いでたちにはわりがなく、筒袖に伊賀袴を穿いていて、腰に小刀を帯びていた。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ところがをかしいこともあればあるもので、将門の方で貞盛を悪く思ふとか悪くうはさするとかならば、媢嫉猜忌ばうしつさいきの念、俗にいふ「やつかみ」で自然に然様さういふ事も有りさうに思へるが
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
五十間で地廻りを擲つた事など、縁に引かれ図に乗つて其から其へと饒舌り散らす中、不図のつそりの噂に火が飛べば、とろりとなりし眼を急に見張つて、ぐにやりとして居し肩をそばだて、冷たうなつた飲みかけの酒ををかしく唇まげながら吸ひ干し
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
頭に物を載せてあゆみ自らこれを知らざる人、ほかの人々の素振そぶりをみてはじめてあやしみの心をおこせば 一二七—一二九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
林「う邪魔にせなえでもえが、是でちゃんと縁附えんづくけまっているからね、知らず/\して縁はな物味な物といって、ちゃんときまっているからね」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ハアそうですか、それは。それでも母親さんは何時いつもおかわんなすったことも無くッて」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
然れどもおなじきことなることを別たずして、倶に天皇のみことのりままに、相たすけてさかふること無からむ。し今より以後のちちかひの如くならずば、身命いのちほろび、子孫うみのこ絶えむ。忘れじあやまたじ。いつはしらの皇子みこ次を以て相盟ふこと先の如し。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
さい里子さとこは父をことにした僕の妹であったのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
王将、金銀、けいきょう、飛車、角、九ツの、数はかかる境にもちがいはなかった。
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「うん」と云うと若者は、その殺気立った燃えるような眼で、人混の中へ消え去ろうとする娘の姿を見送ったが、「ちげいねえよ、あの阿魔あまだよ」
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「そりゃあマアそうにちげえねえが……」
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
初めは私たちも熱に浮かされてそんなことをいうのか思うていましたが、そのころ病気の方はもうとうに良うなって、熱もないようになっているのにちごうたことをいい出したので、さあ、これは大変なことになった思うて心配しました。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
おれは咄嗟に都合よく女の情緒サンテイマンの調子を合せるやうな発想を得なかつたので、間に合せにこんな平凡なことを故意わざとらしいアクサンで云つて、並の女とわざらないやうな表情で嬉し相に其等の TOUTES CHOSES を見比べて居る女の顔をじつと見た。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
「どうも私はこの間からをかしいわいと思つてゐたのですが、どうも様子がね、内のひとがあの別品さんに係合かかりあひを付けてゐやしないかと思ふの——どうもそれに違無いの!」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あんな者に係合かかりあつてゐた日には、末始終どんな事になるか知れやしない、それが私は苦労でね。内のひともあのくらゐ利巧で居ながらどうしたと云ふのでせう。今朝出掛けたのもどうもをかしいの、確に氷川へ行つたんぢやないらしい。だから御覧なさい。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
即、作者の胸中に於ける情調の傾向を、読者に感受せしむるのみにて足れりとするのであるから、人々によつて感覚、感情の比較的強度をコトにすることの多い言語の媒介によるよりも、寧ろ、情調を直通せしむるといふ方法を採る立ち場の出来る理由があるのである。
和歌批判の範疇 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)