)” の例文
「逢はねどもしき心をわが思はなくに」(巻十四・三四八二)、「然れどもしき心をあがおもはなくに」(巻十五・三五八八)等の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
しきいめを見つ。沙本さほかたより、暴雨はやさめり來て、にはかに吾が面をぬらしつ。また錦色の小蛇へみ、我が頸にまつはりつ。
なる影にも慰まむ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
あからひくはだれずてたれどもこころしくはなくに 〔巻十一・二三九九〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ここに怪しと思ほして、御刀のさきもちて刺し割きて見そなはししかば、都牟羽つむはの大刀一一あり。かれこの大刀を取らして、しき物ぞと思ほして、天照らす大御神に白し上げたまひき。
かれ罷りなむとするさまをまをさむとおもひて參ゐ上りつらくのみ。しき心無し