“状”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さま70.8%
ざま9.6%
じょう5.0%
かたち4.3%
じやう2.5%
なり2.1%
ありさま1.4%
すがた1.4%
ぶみ1.1%
じよう0.4%
ぜう0.4%
まね0.4%
よう0.4%
シ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
面貌(めんぼう)ほとんど生色なく、今にも僵(たお)れんずばかりなるが、ものに激したる状(さま)なるにぞ、介添は心許(こころもと)なげに、つい居て着換を捧げながら
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
火縄を取つて、うしろ状(ざま)の、肩越(かたごし)に、ポン、と投げると、杉の枝に挟まつて、ふつと消えたと思つたのが、めら/\と赤く燃上(もえあが)つた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
凡そ文芸の歴史は必ず各時代の傑出せる一家を中心としてあたかも波浪の起伏するが如き状(じょう)をなし、漸次に時代の推移を示すものなり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
且(かつ)面白(おもしろ)い人物(じんぶつ)であるから交際(かうさい)して見給(みたま)へと云(い)ふのでありました、是(これ)から私(わたし)が又(また)山田(やまだ)と石橋(いしばし)とを引合(ひきあは)せて、先(ま)づ桃園(とうゑん)に義(ぎ)を結(むす)んだ状(かたち)です
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
〔評〕兵を治(ち)して對抗(たいかう)し、互に勝敗(しようはい)あり。兵士或は負傷(ふしやう)者の状(じやう)を爲す、醫(い)故に之を診察(しんさつ)す。兵士初め負傷者とならんことを惡む。
衣服こそ貧しくあるが、毎(いつ)もきちんとして垢(あか)の付かぬ物を着ているという、一分の隙もない状(なり)風俗だから余計に話が面白いのだ。
おもかげ抄 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「温泉(うんぜん)はちまき、多良頭巾(たらづきん)」といふこと、これをその国のある地方にて聴く、専ら雲の状(ありさま)を示せるもの、おもしろき俚諺(ことわざ)ならずや。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
水を渉(わた)る状(すがた)に似(に)たるゆゑにや、又深田(ふかた)を行(ゆく)すがたあり。初春(しよしゆん)にいたれば雪悉(こと/″\)く凍(こほ)りて雪途(ゆきみち)は石を布(しき)たるごとくなれば往来(わうらい)冬よりは易(やす)し。
と言いながらムクの面を見ていた時に、ふと気がつけば、その首に糸が巻いてあって、糸の下には結(むす)び状(ぶみ)が附けてあるのを認めました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ハワイ土人(どじん)はこれをパホエホエ式(しき)と呼(よ)んゐでゐる。こーくす状(じよう)の鎔岩(ようがん)は中央火口丘(ちゆうおうかこうきゆう)から噴出(ふんしゆつ)せられて、それ自身(じしん)の形體(けいたい)を積(つ)み上(あ)げて行(ゆ)くことが多(おほ)い。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
三月(つき)に一度(ど)、今(いま)の間(ま)に半年目(はんとしめ)、一年(ねん)目(め)、年始(ねんし)の状(ぜう)と暑中見舞(しよちうみまい)の突際(つきあい)になりて、文言(もんごん)うるさしとならば端書(はがき)にても事(こと)は足(た)るべし、あはれ可笑(をか)しと軒(のき)ばの櫻(さくら)くる年(とし)も笑(わら)ふて
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
政宗は小十郎の意見を質(ただ)すと、小十郎は、天下の兵はたとえば蠅(はえ)のようなもので、これを撲(う)って逐(お)うても、散じては復(また)聚(あつ)まってまいりまする、と丁度手にして居た団扇(うちわ)を揮(ふる)って蠅を撲つ状(まね)をした。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私が初花(はつはな)という吉原の花魁(おいらん)と近づきになったのも、やはり好奇心のためでした。ところが段々馴染んで行くと、好奇心をとおり越して、一種異状(よう)な状態に陥りました。
遺伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
「じもの」の語原については、「其(シ)物」「状(シ)物」など言ふ印象分解説はあるが、其では「もの」の説明を閑却してゐる。私は思ふ。「もの」はやはり、霊魂の義である。