“噴出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふきだ71.4%
ふんしゆつ10.7%
ふきい7.1%
ふきで7.1%
ふんしゅつ3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
呼吸いきを詰めて、うむとこらえて凍着こごえつくが、古家ふるいえすすにむせると、時々遣切やりきれなくなって、ひそめたくしゃめ、ハッと噴出ふきだしそうで不気味な真夜中。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あれよ/\とみてゐると水煙みづけむりきゆうおとろくちぢて噴出ふんしゆつ一時いちじまつてしまつたが、わづか五六秒位ごろくびようくらゐ經過けいかしたのちふたゝはじめた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
唯有とある小路の湯屋は仕舞を急ぎて、廂間ひあはひの下水口より噴出ふきいづる湯気は一団の白き雲を舞立てて、心地悪き微温ぬくもりの四方にあふるるとともに、垢臭あかくさき悪気のさかんほとばしるにへる綱引の車あり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
われさぶし噴出ふきでの清水大き桶のためあふれゐるそればかり見る
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
だけれど、いったん鼻かけ卜斎先生ぼくさいせんせいが煙草の煙をすってだんになると、一方の鼻の穴からは尋常じんじょう紫煙しえんがはしり、一方の穴からでる煙はそッぽへ向かって噴出ふんしゅつする。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)