“容子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ようす96.7%
やうす0.9%
ふり0.6%
ありさま0.3%
かたち0.3%
かほ0.3%
けはひ0.3%
しな0.3%
なり0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何故ともなく塚原の容子ようすを見ると、一同の者がふつとわらつたりした。二十貫もありさうな巨漢おほをとこで、頭は五分刈のいが栗坊主だつた。
海路 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
なにね、いまから、二三ねんうだねえ、れこれ四ねんにはるづらか。東京とうきやうからなさつたな、そりや、うも容子やうすたら、容色きりやうたら、そりやうもうつくしわか奥様おくさまがな。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そんぢやお内儀かみさん他人ひとぜになくしたのなんぞ發見めつけてもらねえ容子ふりなんぞして、あとんなつたてえでをかしとき
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
唯真すぐに向を見るのみ、起居たちゐ振舞ふるまひ自由ならざる、如何どうしても明治の木曾殿と云ふ容子ありさま
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
解いたような容子かたちで杯をかさねはじめた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
立派にいふて除けるつもりなりしも、涙の玉ははらはらはら、ハツト驚くお糸の容子かほに、前刻せんこくより注意しゐたる義父は、これも堪へず張上げたる声を曇らし
心の鬼 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
一者ひとりことばと一者の容子けはひは、彼等の名を知らんとの願ひを我に起させき、我はかつ問ひかつ請へり 七三—七五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
とお雪が言うと、娘は神経質らしい容子しなをして、やがてキマリが悪そうに出て行った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
子は父を思ふとそのまゝの容子なりで下へ降りた。
(新字旧仮名) / 横光利一(著)