“けはひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケハヒ
語句割合
気勢25.6%
氣勢25.6%
気色12.8%
気配11.5%
氣色9.0%
化粧5.1%
氣配2.6%
假粧1.3%
容子1.3%
形勢1.3%
気合1.3%
氣態1.3%
雰気1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其時そのときや、よるがものにたとへるとたにそこぢや、白痴ばかがだらしのない寝息ねいききこえなくなると、たちまそとにものゝ気勢けはひがしてた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
襖の蔭から覗き見をする人の氣勢けはひなど、明らかに解つてゐたが、既うそんな事など氣にならぬほど、次第に私は心の落ち着くのを感じた。
熊野奈智山 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
水面は全く水の動揺を収めてこの事件をすこしも暗指あんじしてゐる様な気色けはひがない。ややしばらくすると、童はつひにむなしく水面に浮上つて来て、しきりに手掌てのひらで顔をでた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
画室で静物を描いてゐた主人の一蔵が、食事の気配けはひを習慣で感じて、ノツソリ入つて来た。
姉弟と新聞配達 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
さうしてゐる内に、女らしい氣色けはひの一人が、冷吉の左側の空いてるところへ來て、徐つと腰をかけた。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
誰がにかけてみがきいだしけん、老女が化粧けはひのたとへは凄し、天下一面くもりなき影の、照らすらん大廈たいかも高楼も、破屋わらやの板間の犬の臥床ふしども、さてはもれみづ人に捨てられて
琴の音 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
門柱の背後に身を縮める必要はない——その奧に人の氣配けはひを恐れて
この人々は謝肉祭カルナワレの頃假粧けはひして街頭を彷徨さまよひたりしが、こゝにさへ假粧して集ひしこそ可笑しけれ。推するにその打扮いでたちは軍隊の號衣ウニフオルメに擬したるものならん。
われは殘れる謝肉祭の時間を面白く過さんとて、假粧舞フエスチノにはに入りぬ。堂の内には處狹ところせまきまで燈燭を懸け列ねたり。假粧けはひせる土地ところの人、素顏のまゝなる外國人と打ちまじりて、高き低き棧敷を占めたり。
一者ひとりことばと一者の容子けはひは、彼等の名を知らんとの願ひを我に起させき、我はかつ問ひかつ請へり 七三—七五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
一分いつぷん二分にふんあひだいてはきこえるあられのやうなおと次第しだいはげしくなつて、いけ落込おちこ小※こしぶき形勢けはひまじつて、一時いちじ呼吸いきもつかれず、ものもはれなかつた。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
気合けはひを知らしても悪いと思つて咳一つも堪へてゐたのだなどと云ひました。
ランプの便り (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
鳴し稍丑滿頃とも思ふ頃あやしやはるふもとの方よりがさ/\わさ/\と小笹をさゝ茅原かやはら押分おしわけて來る氣態けはひなればお粂は屹度きつと氣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
子供かれは感じる処女をとめらの黒い睫毛まつげがにほやかな雰気けはひの中で