“一分”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちぶ50.7%
いちぶん37.7%
いっぷん5.8%
いつぷん5.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
イヤ、それよりも、曲者くせもの自身は幽霊のように一分いちぶか二分の隙間から抜け出たとしても、妙子さんをどうして運び出すことが出来たのだ。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
I博士の言うところを無断で借用すれば、ドリアンという臭くてうまいくだもののことなど知らなくても日本人の一分いちぶんは立つのである。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
一分いっぷんの遅速なく発着する汽車の生活と、いわゆる精神的生活とは、正に両極に位する性質のものでなければならない。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一時ひとしきり騒々さう/″\しかつたのが、寂寞ひつそりばつたりして平時いつもより余計よけいさびしくける……さあ、一分いつぷん一秒いちびやうえ、ほねきざまれるおもひ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)