“平時”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いつも65.8%
いつ10.5%
つね10.5%
へいじ7.9%
ふだん5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“平時”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語0.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
平時いつもはただ人の前、背後うしろわきなどにて、さまたげとならざる限り、処定めず観たりしなるを。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今日けふ平時いつもより遅く故意わざと七時過ぎに帰宅かへつて見たが矢張やはり予想通りさい元子もとこは帰つて居ない。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
住職の老人には私は平時いつ顔馴染かおなじみなので、この時談はなしついでに、先夜見たはなしをすると、老僧は莞爾にっこり笑いながら
子供の霊 (新字新仮名) / 岡崎雪声(著)
銀之助の不平は最早もう二月ふたつき前からのことである。そして平時いつこの不平を明白あからさまに口へ出して言ふ時は『下宿屋だつて』を持出もちだす。決して腹の底の或物あるものは出さない。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
お通は家に帰りてより言行ほとんど平時つねのごとく、あるいは泣き、あるいは怨じて、尉官近藤の夫人たる、風采ふうさいと態度とを失うことをなさざりき。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
平時つねに変れる状態ありさまを大方それと推察すゐして扨慰むる便すべもなく、問ふてよきやら問はぬが可きやら心にかゝる今日の首尾をも、口には出して尋ね得ぬ女房は胸を痛めつゝ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
しかるを、元嘉げんか京洛きやうらく貴婦人きふじん才媛さいゑんは、平時へいじくだん墮馬髻だばきつふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
平時へいじならば微笑びしょうでしか思いだせない仁太の水兵も、いったまま便たよりがなかった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
岩——の士族屋敷もこの日はそのために多少の談話と笑声しょうせいとを増し、日常ひごろさびしい杉のもり付近までが何となく平時ふだんちがっていた。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
舞台と平時ふだんとの区別もなく白く塗りたてて、芸に色気が出ないで、ただの時は、いやに色っぽい、女役者の悪いところだけ真似るのをいやがっている九女八くめはちは、銀のべの煙管キセルをおいて、鏡台へむかったが、小むずかしい顔をしている渋面が鏡に写ったので、ふと、口をつぐんだ。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)