“高潮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たかじほ30.8%
たかしお23.1%
こうちょう15.4%
たかしほ15.4%
かうてう7.7%
クライマックス7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高潮たかじほみだれうつやみうつれど
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
慶応元年六月十五日の夜は、江戸に大風雨おおあらしがあって、深川あたりは高潮たかしおにおそわれた。近在にも出水でみずがみなぎって溺死できし人がたくさん出来た。
半七捕物帳:34 雷獣と蛇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
自分も一時は彼に釣り込まれて、当初の興味がだんだんまされて行くような気分になった。けれども客の位置にえられた自分はそれほど長く興味の高潮こうちょうを保ち得なかった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
潮の退おちた時は沼とも思はるゝ入江が高潮たかしほと月の光とでまるで樣子が變り、僕には平時いつも見慣れた泥臭い入江のやうな氣がしなかつた。
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
また譬へば長潮ながしほ小潮こしほたらんとする時に當つて、たま/\生じたる高潮かうてうの如きものである。其の根基に於て相副ひ相協はざるものがあるのであるから、持續し得る間は甚だ短い。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ヒドい放蕩はうたうな生活の中から自殺しそくなつた経験をぬきとつて、高潮クライマックスだけを手記と云ふ風な形式で書いたつもりであつたが、うまく行かなかつたので
イボタの虫 (新字旧仮名) / 中戸川吉二(著)