“覇権”の読み方と例文
読み方割合
はけん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やはり一方の座頭ざがしら株と認められていたのであるが、明治十年以後——いわゆる新富町しんとみちょうの全盛期になると、東京劇壇の覇権はけんはいつか団菊左の手に移って
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それからいくばくもなく紅葉が多年の牙城たる『読売』をてて『二六にろく』に移った時は、一葉落ちて天下の秋を知るで、硯友社の覇権はけんがそろそろ徐々もろもろ傾き出した。
それひとつでも、武に誇って、ただ覇権はけんをふるうあなたでないことはよくわかります。けれどあなたは政治の裏にいて、表に立つのは、つねに左馬頭さまのかみ(直義)どのではございませぬか。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)