“秋風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あきかぜ73.7%
しゅうふう15.8%
しうふう7.9%
シュウフウ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さても秋風あきかぜきりひとか、らねばこそあれ雪佛ゆきぼとけ堂塔だうとういかめしくつくらんとか立派りつぱにせんとか、あはれ草臥くたびれもうけにるがおう
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
金殿玉楼きんでんぎょくろうその影を緑波りょくはに流す処春風しゅんぷう柳絮りゅうじょは雪と飛び黄葉こうよう秋風しゅうふう菲々ひひとして舞うさまを想見おもいみればさながら青貝の屏風びょうぶ七宝しっぽうの古陶器を見る如き色彩の眩惑を覚ゆる。
大井おほゐ中津川なかつがはの諸驛を過ぎて、次第に木曾の翠微すゐびちかづけるは、九月もはや盡きんとして、秋風しうふう客衣かくいあまねく、虫聲路傍に喞々しよく/\たるの頃なりき。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
朝三チョウサンノ食秋風シュウフウクとは申せども、この椎の実とやがて栗は、その椎の木も、栗の木も、背戸の奥深く真暗まっくら大藪おおやぶの多数のくちなわと、南瓜畑の夥多おびただしい蝦蟇がまと、相戦うしょうに当る、地境の悪所にあって
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)