“秋風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あきかぜ74.3%
しゅうふう17.1%
しうふう5.7%
シュウフウ2.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
をぎ秋風あきかぜふけどほたるねきし塗柄ぬりゑ團扇うちは面影おもかげはなれぬ貴公子きこうしあり
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
馬鹿ばかやつらだ。もう秋風あきかぜつたじやないか、ゑるもくも、それがどうした。運命うんめいはみんな一つだ」
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
硝子ガラスそとには秋風あきかぜいて、水底みなそこさかなのやうに、さむ/″\とひかつてゐた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
秋風あきかぜいています。かなたのもりが、黄色きいろくなってきました。しろくもが、そらんでゆきます。
昼のお月さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
秋風あきかぜさむくなべ屋前やど浅茅あさぢがもとに蟋蟀こほろぎくも 〔巻十・二一五八〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
例えばこの句の場合で、「酒屋」とか「うた」とかいう言葉を使えば、句の情趣が現実的の写生になって、句のモチーヴである秋風しゅうふう落寞らくばくの強い詩的感銘が弱って来る。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
蕭条しょうじょうたる秋風しゅうふうに鎗を立てて微笑ほほえむ鹿之助の顔が眼に泛ぶのであります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
かつらは折るる秋風しゅうふうの前
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金殿玉楼きんでんぎょくろうその影を緑波りょくはに流す処春風しゅんぷう柳絮りゅうじょは雪と飛び黄葉こうよう秋風しゅうふう菲々ひひとして舞うさまを想見おもいみればさながら青貝の屏風びょうぶ七宝しっぽうの古陶器を見る如き色彩の眩惑を覚ゆる。
秋風しゅうふう五丈原ごじょうげん
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕はこの一行いちぎやうの中に秋風しうふうの舟を家と頼んだ幇間ほうかんの姿を髣髴はうふつした。
蓮は今少し早くも看られようが、秋風しうふうの字を下したのを見れば、七月であつただらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
山果庭ニ落チテ、朝三チョウサンノ食秋風シュウフウクとは申せども、この椎の実とやがて栗は、その椎の木も、栗の木も、背戸の奥深く真暗まっくら大藪おおやぶの多数のくちなわと、南瓜畑の夥多おびただしい蝦蟇がまと、相戦うしょうに当る、地境の悪所にあって、お滝の夜叉さえ辟易へきえきする。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)