“想見”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもいみ57.1%
そうけん42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金殿玉楼きんでんぎょくろうその影を緑波りょくはに流す処春風しゅんぷう柳絮りゅうじょは雪と飛び黄葉こうよう秋風しゅうふう菲々ひひとして舞うさまを想見おもいみればさながら青貝の屏風びょうぶ七宝しっぽうの古陶器を見る如き色彩の眩惑を覚ゆる。
神田氏の雀躍想見おもいみし。ただちに事の次第を学友同志輩に語り、いずれも皆先を争ふて写取り、にわかに数本の蘭学事始を得たるその趣は、既に世に亡き人と思ひし朋友の再生にふたるが如し。
蘭学事始再版序 (新字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
今この波瀾重畳険危な骨董世界の有様を想見そうけんするに足りるはなしをちょっと示そう。但しいずれも自分が仮設かせつしたのでない、出処しゅっしょはあるのである。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
希臘語ギリシャごを解しプレートーを読んで一代の碩学せきがくアスカムをして舌をかしめたる逸事は、この詩趣ある人物を想見そうけんするの好材料として何人なんびと脳裏のうりにも保存せらるるであろう。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)