“しうふう”の漢字の書き方と例文
語句割合
秋風100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大井おほゐ中津川なかつがはの諸驛を過ぎて、次第に木曾の翠微すゐびちかづけるは、九月もはや盡きんとして、秋風しうふう客衣かくいあまねく、虫聲路傍に喞々しよく/\たるの頃なりき。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
僕はこの一行いちぎやうの中に秋風しうふうの舟を家と頼んだ幇間ほうかんの姿を髣髴はうふつした。江戸作者の写した吉原よしはらは永久にかへつては来ないであらう。
「庭梅未落正辞家。半歳東都天一涯。此日秋風故人酒。小西湖上看荷花。」わたくしは転句に注目する。蓮は今少し早くも看られようが、秋風しうふうの字を下したのを見れば、七月であつただらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)