“饜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
78.6%
あき7.1%
あきた7.1%
7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は毎日海亀の脂や石焼の仔豚や人魚の胎児や蝙蝠の仔の蒸焼むしやきなどの美食にいているので、彼の腹は脂ぎってはらみ豚の如くにふくらんでいる。
南島譚:01 幸福 (新字新仮名) / 中島敦(著)
絶交してもあきたらぬように思われるが、翌日甲乙が互いに話し合うところを見ると、前夜用いた罵詈ばりげんは、いずれにあったかを解するに苦しむことがある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
つくすともあきたるべきやつならずと冷凍ひえこほこぶしにぎりつめて當處あてどもなしににらみもしつおもかへせばそれも愚痴ぐちなりうらみはひとうへならずれにをとこらしき器量きりやうあらばほどまでにはきゆうしもすまじアヽとたんずればいきしろくえて
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
朝三チョウサンノ食秋風シュウフウクとは申せども、この椎の実とやがて栗は、その椎の木も、栗の木も、背戸の奥深く真暗まっくら大藪おおやぶの多数のくちなわと、南瓜畑の夥多おびただしい蝦蟇がまと、相戦うしょうに当る、地境の悪所にあって
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)