“歎”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
なげ68.8%
たん15.6%
なげき8.3%
かこ2.9%
ナゲ1.0%
あざむ0.5%
こぼ0.5%
0.5%
だま0.5%
0.5%
(他:2)0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“歎”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸14.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語3.4%
文学 > 日本文学 > 詩歌2.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
今ごろ備中総社びっちゅうそうじゃの町の人たちは裏山の茸狩きのこがりに、秋晴の日の短きをなげいているにちがいない。
草紅葉 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いへうちをばひろ野原のはらかたなきなげきにひとそでをもしぼらせぬ。
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
詩人たちは或は彼等の孤立に多少のたんを持つてゐるかも知れない。しかしそれは僕に言はせれば、寧ろ「名誉の孤立」である。
いや、人界にんがいに生れ出たものは、たといこの島に流されずとも、皆おれと同じように、孤独のたんらしているのじゃ。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こゝに再び我等の聖なる行路たびぢにいでたち、既にいつものなげきにかへれる多くの地に伏す魂をみたり 一四二—一四四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
どんな詰まらぬよろこびでも、どんな詰らぬなげきでも、己はしんから喜んで真から歎いて見るつもりだ。
花に言わすれば、まこと迷惑至極めいわくしごくかこつであろう。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
白晝はくちういんするがきまりわるしなどかこつ。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
けば、カヾる我が手を。今宵もか、殿トノ若子ワクゴが 取りてナゲかむ(万葉集巻十四)
古代生活に見えた恋愛 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
霞立つ長き春日の、暮れにけるわづきも知らず、むら肝の心を痛み、ぬえ子鳥うらナゲ居れば、玉だすきかけのよろしく、遠つ神我大君の、いでましの山ごしの風の、獨りる我衣手に、朝夕にかへらひぬれば、ますらをと思へる我も、草枕旅にしあれば、思ひやるたづきを知らに、網の浦のあまをとめらが、燒く鹽の思ひぞ燒くる、我が下心
万葉集を読む (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
君子くんしも道をもってすればこれをあざむくをべしとあります。ハッハハハハ」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それでもまだ十分ではないと見えて、皇帝は話が金銭かねの事になると、いつも「足りない、足りない。」と言つてこぼしてゐる。
すると、そのうちに、こうして藻掻もがいている私のすぐ背後で、誰だかわかりませんがかすかに、いきをしたような気はいが感ぜられました。
死後の恋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「あの婆さんを、半ちゃんが往って、だましてれて来るのだ、それで婆さんを伴れて来たら、今度はあの色男を伴れて来るのだ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
奥様はくたぶれて、乾いた草のようにしおれて了いました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
屡〻となげかひといふわざによつてしあはせな進歩を遂げても來た、
伊勢物語など (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
しかし延宝えんぱう天和てんなかんの芭蕉は誰でも知つてゐるやうに、「憶老杜ラウトヲオモフ髭風ヒゲカゼフイ暮秋ボシウタンズルハゾ」「夜着は重し呉天ごてんに雪を見るあらん」以下、多数に海彼岸の文学を飜案した作品を残してゐる。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)