“歎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なげ67.6%
たん16.2%
なげき8.7%
かこ2.9%
な0.8%
なげか0.8%
ナゲ0.8%
あざむ0.4%
こぼ0.4%
た0.4%
だま0.4%
タン0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
源氏が二条の院へ帰って見ると、ここでも女房は宵(よい)からずっと歎(なげ)き明かしたふうで、所々にかたまって世の成り行きを悲しんでいた。
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
昼はかくれて、不思議な星のごとく、颯(さっ)と夜(よ)の幕を切って顕(あらわ)れる筈(はず)の処を、それらの英雄侠客(きょうかく)は、髀肉(ひにく)の歎(たん)に堪えなかったに相違ない。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かのドミチアーンが彼等を責めなやまししとき、わが涙彼等の歎(なげき)にともなふばかりに我は彼等を聖なる者と思ふにいたれり 八二—八四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我身(わがみ)の因果を歎(かこ)ち、黒髪をたち切って、生涯を尼法師で暮す心を示したお若の胸中を察します伯父は、一層に不愍(ふびん)が増して参り、あゝ可愛そうだ
こればかりでも、女は死にます。奥様の不幸(ふしあわせ)な。歓楽(たのしみ)の香(におい)は、もう嗅いで御覧なさりたくも無いのでした。奥様は歎(な)き疲(くたぶ)れて、乾いた草のように萎(しお)れて了いました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
屡〻と歎(なげか)ひといふわざによつて倖(しあは)せな進歩を遂げても來た
伊勢物語など (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
ぬえ子鳥うら歎(ナゲ)居れば、玉だすきかけのよろしく、遠つ神我大君の、いでましの山ごしの風の、獨り座(ヲ)る我衣手に、朝夕にかへらひぬれば、ますらをと思へる我も、草枕旅にしあれば
万葉集を読む (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
「君子(くんし)も道をもってすればこれを歎(あざむ)くを得(う)べしとあります。ハッハハハハ」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それでもまだ十分ではないと見えて、皇帝は話が金銭(かね)の事になると、いつも「足りない、足りない。」と言つて歎(こぼ)してゐる。
すると、そのうちに、こうして藻掻(もが)いている私のすぐ背後で、誰だかわかりませんが微(かす)かに、歎(た)め息(いき)をしたような気はいが感ぜられました。
死後の恋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「あの婆さんを、半ちゃんが往って、歎(だま)して伴(つ)れて来るのだ、それで婆さんを伴れて来たら、今度はあの色男を伴れて来るのだ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「憶老杜(ラウトヲオモフ)、髭風(ヒゲカゼ)ヲ吹(フイ)テ暮秋(ボシウ)歎(タン)ズルハ誰(タ)ガ子(コ)ゾ」「夜着は重し呉天(ごてん)に雪を見るあらん」
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)