“なげき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナゲキ
語句割合
34.4%
13.1%
悲嘆9.8%
悲歎9.8%
長息4.9%
哀哭3.3%
嗟歎3.3%
愁歎1.6%
歎息1.6%
歎聲1.6%
傷心1.6%
哀傷1.6%
哀嘆1.6%
哀歎1.6%
1.6%
嗟嘆1.6%
悲愁1.6%
悲慨1.6%
愁傷1.6%
歎悲1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どんな詰まらぬよろこびでも、どんな詰らぬなげきでも、己はしんから喜んで真から歎いて見るつもりだ。人生の柱になっている誠というものもこれからは覚えて見たい。
ような事でもお力になりましょう、あなたが軽はずみな事をなすって下さいますと、跡のものゝなげきは如何ばかりか知れません、兎も角も
かかることを書き連ね、身の恥を忘れ、愚かしき悲嘆なげきを包むのいとまもなきは、ひとえに君とお雪とを救わんとの願に外ならず候。あわれむべきはお雪に候。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
パレスチナにおいても、橄欖かんらんの如きはかくしてこれを老衰より少壮によび戻し得るのである。樹には復活あり人には復活なし、これヨブの悲歎なげきであった。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
饑饉ききんがあるの、地震が起るの、星は空よりち、月は光を放たず、地に満つ人の死骸しがいのまわりに、それをついばむわしが集るの、人はそのとき哀哭なげき切歯はがみすることがあろうだの、実に
駈込み訴え (新字新仮名) / 太宰治(著)
墓地は嗟歎なげきの、愛の園
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
カピ妻 はて、其方そなた仁情深なさけぶか父御てゝごをおちゃってぢゃ。其方そなた愁歎なげきわすれさせうとて、にはかにめでたいをおさだめなされた、わし其方そなたつひおもひがけぬめでたいを。
領主 物悲ものがなしげなるしづけさをばこの朝景色あさげしきもたらする。かなしみてか、おもてせぬわ。いざ、とも彼方かなたて、きぬ愁歎なげきかたはん。ゆるすべきものもあれば、ばっすべきものもある。
つねにとこしへの球の調しらべにあはせてしらぶる天使等いまだうたはざりしさきには、我に涙も歎息なげきもあらざりしかど 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我等これによりて物言ひ、これによりて笑ふ、またこれによりて我等に涙あり歎息なげきあり(汝これをこの山の上に聞けるなるべし) 一〇三—一〇五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
苦患なやみ調しらべはこの時あらたに我にきこゆ、我はこの時多くの歎聲なげきの我を打つところにいたれり 二五—二七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
蓋は悉く上げられさちなき者苦しむ者にふさはしきはげしき歎聲なげき内より起れり 一二一—一二三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「銀子さん」と梅子は語をぎつ「其頃私は貴女あなたかつての傷心なげきに同情しましたの、何時でしたか、貴女は夜中に私の寄宿室へやいらしつておつしやつたことがありませう、 ...
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「……お哀傷なげきはさることながら、御赦免ごしゃめんの天恩をみ、おなつかしい京都みやこの土をお踏み遊ばしてからおかくれなされたことが、せめてものことでござりました」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母は彼のいとけなかりし頃世を去りて、父は彼の尋常中学を卒業するを見るに及ばずして病死せしより、彼は哀嘆なげきの中に父を葬るとともに、おのれが前途の望をさへ葬らざるからざる不幸にへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あはれむべし、情極じようきはまりて彼等の相擁あひようするは、畢竟ひつきよう尽きせぬ哀歎なげきいだくが如き者ならんをや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
慨世のなげき、憂国の涙、二人あいして、泫然げんぜんとして泣きしが、すなわち酒をみてともちかい、死を以て自ら誓い、済南せいなんはしりてこれを守りぬ。景隆ははしりて済南にりぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
く、甘く、しつぶさるる嗟嘆なげきして
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
悲愁なげき』はわか孕婦うぶめにて
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
病院から追はれ、下宿から追はれ、其残酷な待遇とりあつかひ恥辱はづかしめとをうけて、黙つて舁がれて行くの大尽の運命を考へると、さぞ籠の中の人は悲慨なげき血涙なんだむせんだであらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
パリス かういふ愁傷なげき最中さなかには祝言しうげんはなし出來できまい。おうちかた、おさらばでござる。娘御むすめごによろしうつたへてくだされ。
モン長 なう、なさけなや、我君わがきみ! 我子わがこ追放つゐはう歎悲なげきあまりにおとろへて、つま昨夜やぜん相果あひはてました。なほ此上このうへにも老人らうじんをさいなむは如何いかなる不幸ふかうぢゃ。