“幼”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おさな23.7%
をさな14.4%
いとけな10.8%
おさ10.8%
をさ10.1%
ちいさ8.6%
ちい7.2%
いとけ2.9%
ちひさ2.9%
いと0.7%
(他:11)7.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“幼”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸9.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
きんさんは、おさな時分じぶんから、親方おやかたそだてられて、両親りょうしんりませんでした。
春風の吹く町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
早口にならべたてるのを、にこにこ笑いながらお母さんは聞いていたが、やがて、おさない子どもでもたしなめるようにいった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
をさなきたちはつどふ、やまかひなるさかひ地藏ぢざうのわきには、をんなまへいて
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
乳呑兒ちのみごかゝへた町家ちやうか女房にようばうをさなおとうといた町娘まちむすめなぞで
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
いとけなこゝろにもなつかしとか、うれしとかおもつたのであらう、そのすゞしい
先代信栄の歿した時、嫡子信美のぶよしいとけなかつたので、隠居信政は井出氏門次郎を養つて子とした。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
おさない頃の恋愛は、まだ根が小さく青いので、心残りな、食べかけの皿をとってゆかれたような切ない恋愛の記憶を残すものだ。
恋愛の微醺 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
可笑をかしらしくはなして機嫌きげんれば、おさこヽろ十倍じふばい百倍ひやくばいおもしろく
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なほ其人そのひとこひしきもらく、なみだしづんでおく月日つきひに、らざりしこそをさなけれ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あねいもと數多かずおほ同胞はらからをこしてかたぬひげのをさなだちより
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
家を出て円タクを呼留めて、車中の人になると、野村の頭には、之という理由わけもなく、ちいさい時の事が思い浮んで来た。
黄鳥の嘆き (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
ちいさい時からそうだったよ。明るい華やかの事ばかりをお前は好いておりましたよ。夏彦様のご気象のようにねえ」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
練吉はちいさい時頭の大きな首の細い子供であつたが、房一は彼をかはらのまん中で追ひまはしたこともあるやうな気がする。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
『それはの、大きい兄さんがちいさい時に草角力くさずもうに出るのでこしらえたものだよ。よく見てごらん、名前がってあるずら』
虫干し (新字新仮名) / 鷹野つぎ(著)
まだいとけなくて伯母をばなる人に縫物ならひつる頃、衽先おくみさきつまなりなどづかしう言はれし。
あきあはせ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なにとはなしにはりをもられぬ、いとけなくて伯母をばなるひと縫物ぬひものならひつるころ衽先おくみさき
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「だつて僕のちひさい時分は、正月などにはきつとおぢいさんが、僕達を作兵衛英清の懸物の前に坐らせてお辞儀をさせたぜ。」
父を売る子 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
お大は姉と違つて、ちひさい時分から苦勞性の女であつたが、糸道いとみちにかけては餘程鈍い方で、姉も毎日手古摺てこずつて居た。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
まだいとけなき少年の頃よりして、この故しらぬ靈魂の郷愁になやまされた。
青猫 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
それでも御朱印を盜み出せなかつた、どうしても鍵が手に入らないのだ。そこで兵三郎のことといふと夢中になる娘のお輝をだました。——お輝は一寸見はうひ々しく、いかにも子供らしいが、もう立派な娘だ。兵三郎の死骸に取縋とりすがつての歎きを見て俺はこの娘の一と役に氣が付いたよ。
「お前さんなんざまだうぶだから、行けばきっと流行はやりますよ。」お鳥はこうも言った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「この家でみんなに思わるれば、お庄さんも幸福しあわせだよ。婿さんは若くてうぶだし、物はあるしさ。」と、従姉あね手擦てすりにもたれていながらうらやましそうに言った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
おさなきより学問を好みしかば、商家には要なしと思いながらも、母なる人の丹精たんせいして同所の中学校に入れ、やがて業をえてのち、その地の碩儒せきじゅに就きて漢学を修め
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
其様そんな事べえ云ってハア手におえねえのサ、もっとでけ負傷けがアして片輪になる者さえあるだに、左様そう心配しんぺえしねえがえと云うが、あれっけえ時から内気だから、ハア
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ユダはある歌を想い出した。それはイエスがちいさい時から、愛誦したという歌であった。
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ちさいとき
蛍の灯台 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
わしらは、ちっけなときからゴリラソコをみてるだが、雨んなかを、死神にひかれて歩かせられてゆくような
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
斎藤と彼の家とは昔から親しく往来してゐて、従つて繁代と彼とはちひさい頃から友達だつた。
眠い一日 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
ようより芝居寄席よせに至るをこのみ、また最も浄瑠璃じょうるりたしなめり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
唯今たゞいまおびれたをさないのの、じつたものにると、おほかみとも、とらとも、おにとも、ともわからない、すさまじいつらが、ずらりとならんだ。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
我もし兎も角もならん跡には、心に懸かるは只〻少將が身の上、元來孱弱の性質、加ふるにをさなきより詩歌しいか數寄の道に心を寄せ、管絃舞樂のたのしみの外には、弓矢の譽あるを知らず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)