“噬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
83.8%
かま2.7%
かじ2.7%
かみ2.7%
くはへ2.7%
くら2.7%
2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主人の花紋のある長い上衣の褄が、砂の上を曳いてゐる。そして手には長い杖を衝いてゐて、折々その握りの処を歯でむ癖がある。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
さるによつてやつがれは、常に和殿を貴とみ、早晩いつかよしみを通ぜんとこそ思へ、いささかも仇する心はなきに、何罪科なにとがあつて僕を、かまんとはしたまふぞ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
気象学会より寄贈せられたる鑵詰をかじりてうえしのぎ、また寒気次第に凜冽りんれつを加うるといえども、器具散乱して寝具を伸ぶべき余地なく、かつ隔時観測を為しつつあるを以て、睡眠のすきを得ず
最前よりかみあひ見るに、世にも鋭き御身が牙尖きばさきそれがし如きが及ぶ処ならず。もし彼の鳥猫に取られずして、なほも御身と争ひなば、わが身は遂に噬斃かみたおされて、雉子は御身がものとなりてん。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
便りにさがし廻る中大井川の彼方なる岡の方に何やら犬のくはへて爭ひ居していゆゑ立寄たちよりしに犬は其品を置て一さんにげ行しまゝ右の品を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
復讐として肉をくらい髄をすするとも飽かないような深怨を結ばせて、ますます陰険、醜陋、残忍を以て終始する政界の私闘を助長する危険があると思います。
選挙に対する婦人の希望 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
『類聚名物考』三三七に『輟耕録てっこうろく』から引いて、趙生なる者貧しく暮す、一日木を伐りに行って大きな白蛇がまんとするを見、逃げ帰って妻に語ると白鼠、白蛇は宝物の変化へんげだろうと思い