“聊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いささ59.9%
いさゝ20.5%
いささか10.5%
いさゝか6.5%
いさ1.1%
ささや0.6%
いいささ0.3%
やす0.3%
やすん0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「御公儀御政道を誹謗する不届者は言う迄(まで)もない、聊(いささ)かたりとも御趣意に背く奴等は用捨(ようしゃ)はならぬぞ、片っ端から搦め捕ってしまえ」
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
大「暫くお待ちを……此の身の出世ばかりでなく、斯(か)く申す大藏も聊(いさゝ)かお屋敷へ対して功がござる、それゆえ強(し)いて願いますわけで」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まづ第一に絹や紙へ、日本絵具をなすりつけて、よくこれ程油絵じみた効果を与へる事が出来たものだと、その点に聊(いささか)敬意を表した。
西洋画のやうな日本画 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
恟(びっく)りしたというは、拙者がまだ平太郎と申し部屋住の折(おり)、彼(か)の孝藏と聊(いさゝか)の口論がもとゝなり、切捨てたるはかく云う飯島平左衞門であるぞ
年齢や環境に聊(いさ)さかの貧しさもあってはならないのだ。慎み深い表情が何よりであり、雰囲気(ふんいき)は二人でしみじみと没頭出来るようなただよいでなくてはならない。
晩菊 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
家は腰高(こしだか)の塗骨障子(ぬりぼねしょうじ)を境にして居間と台所との二間のみなれど竹の濡縁(ぬれえん)の外(そと)には聊(ささや)かなる小庭ありと覚(おぼ)しく、手水鉢(ちょうずばち)のほとりより竹の板目(はめ)には蔦(つた)をからませ
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
何んでも書物を蠹害(とがい)するという事をシミが一手に引受けているのは可愛想だと私は聊(いいささ)かシミに同情している。ただもうシミ一つを目の敵のように言うのはチト非道(ひど)過ぎはしないかと思う。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
然(しか)りといえども天明年間における田沼意次(おきつぐ)の執政に際しては、幕綱(ばっこう)紐(ちゅう)を解き、官紀(かんき)紊(みだ)れ、濁政(だくせい)民を悩ます。加うるに浅間岳の大噴火、諸国大風雨、大飢饉(ききん)を以てし、庶民生を聊(やす)んぜず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
頭書に『輟耕録(てっこうろく)』二十九にも出(い)づとあるから取り出し読むと、果して至正十一年、執政脱々が工部尚書賈魯(かろ)を遣わし、民夫十五万と軍二万を役して黄河を決せしめ、道民生を聊(やすん)ぜず