“いさゝか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
54.8%
26.2%
些少9.5%
些小2.4%
尠少2.4%
幺微2.4%
聊爾2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いさゝか平常ふだん化粧けしやうたがふことなかりしとぞ。いま庇髮ひさしがみ、あのおびたゞしくかほみだれたるびんのほつれは如何いかにはたしてこれなんてうをなすものぞ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ていいさゝか空氣くうき缺乏けつぼうかんずることなく、十時間じかんでも二十時間じかんでも、必要ひつようおうじて海底かいてい潜行せんかう繼續けいぞくすること出來できるのである。
らへて郡長ぐんちやうせがれづらが些少いさゝかおんはなにかけての無理難題むりなんだいやりかへしてりたけれど女子をなご左樣さうもならずやなぎにうけるを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ロミオ はて、そのねらひはづれた。戀愛神キューピッド弱弓よわゆみでは射落いおとされぬをんなぢゃ。處女神ダイヤナとくそなへ、貞操ていさうてつよろひかためて、こひをさな孱弱矢へろ/\やなぞでは些小いさゝか手創てきずをもはぬをんな
毎年まいねんのやうに新奇しんきなる潜行艇せんかうてい發明はつめいしたと誇大こだい吹聽ふいちやうするものゝ、その多數おほくは、「みづバラスト」とか、横舵わうだ縱舵じゆうだ改良かいりようとか、其他そのほか排氣啣筒はいきぽんぷや、浮沈機等ふちんきとう尠少いさゝかばかりの改良かいりようくわへたのみで
流転の途は厭はせられたりしも人我にんがの空をばうけがひは為玉はざりしや、何とて幺微いさゝかの御事に忌はしくも自ら躓かせたまひて、のりの便りの牛車を棄て、罪の齎らす火輪にもさんとは思したまふ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
歴史の頁数は年毎に其厚さを加ふれど、思想界の領地は聊爾いさゝか減毀げんきせらるゝを見ず。あたかも是れ渡船に乗じて往来する人の面は常に異なれど、渡頭、船を呼ぶの声は尽くる時なきが如し。
思想の聖殿 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)