“いささか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
45.7%
44.4%
些少7.4%
2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尼は当時京都に集まる勤皇の志士から慈母のごとく慕われたが、自らはいささかも表立つことはなく、あくまで女らしい床しさに終始した。
大田垣蓮月尼のこと (新字新仮名) / 上村松園(著)
元義は終始万葉調を学ばんとしたるがためにその格調の高古こうこにしていささかの俗気なきと共にその趣向は平淡にして変化に乏しきの感あり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
父親に死なれて郷里に歸ると間もなく、目の見えぬ母とお吉と新太郎を連れて、些少いささかの家屋敷を賣拂ひ、東京に出たのであつた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼のいささかづる色無きを見て、二人は心陰こころひそかあきれぬ。あなどりし風早もかくてはくみやすからず思へるなるべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)