“手創”の読み方と例文
読み方割合
てきず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手創てきず負いてたおれんとする父とたよりなきわれとを、敵の中より救いたるルーファスの一家いっけに事ありと云う日に、ひざを組んで動かぬのはウィリアムの猶好まぬところである。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ロミオ はて、そのねらひはづれた。戀愛神キューピッド弱弓よわゆみでは射落いおとされぬをんなぢゃ。處女神ダイヤナとくそなへ、貞操ていさうてつよろひかためて、こひをさな孱弱矢へろ/\やなぞでは些小いさゝか手創てきずをもはぬをんな
味方に多少手創てきずを負うたものがありとはいえ、もうこうなってみればこっちのもの——胆吹へ追い込んで、遠巻きにじりじりと攻め立てれば、道庵も早や袋の鼠——石田
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)