“てきず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手疵30.3%
手創24.2%
手傷21.2%
負傷18.2%
手痍6.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで型の如く、年頃、恰好、着類、所持の品、手疵てきずの様子を調べた上に、改めて宇治山田の米友に向いました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ロミオ はて、そのねらひはづれた。戀愛神キューピッド弱弓よわゆみでは射落いおとされぬをんなぢゃ。處女神ダイヤナとくそなへ、貞操ていさうてつよろひかためて、こひをさな孱弱矢へろ/\やなぞでは些小いさゝか手創てきずをもはぬをんな
すると、ふいにそこへ、手傷てきずった大きないのししがあらわれて、そのくぬぎの木の根もとをどんどんりにかかりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
私の負傷てきずは癒えなかったけれど、故郷くにを出てから六月目に、それでもマドリッドへ帰って来た。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
吃驚びっくりして文三がフッとかおを振揚げて見ると、手摺てずれて垢光あかびかりに光ッた洋服、しかも二三カ所手痍てきずを負うた奴を着た壮年の男が、余程酩酊めいていしていると見えて、鼻持のならぬ程の熟柿じゅくし臭いにおいをさせながら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)