“貌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かお51.7%
かたち16.4%
かほ10.3%
がお5.2%
すがた3.4%
1.7%
かおかたち1.7%
かおばせ1.7%
かんばせ1.7%
カホ1.7%
かほばせ0.9%
がほ0.9%
うつ0.9%
さま0.9%
ぼう0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松島屋——現今の片岡我童の父で人気のあった美貌立役——を一緒にしたようなおだとひそかにいいあっていたのを聞覚えている。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ここにつどえる将校百三十余人のうちにて、騎兵の服着たる老将官のきわめて魁偉なるは、国務大臣ファブリイス伯なりき。
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
これは意志ぢゃ、んじておくりゃらば、顏色しうし、むづかしいめておくりゃれ。祝宴最中不似合ぢゃわい。
その下豊が少し過ぎてのあたりの肉今や落ちんかと危ぶまるるに、ちょっぽりとあいた口は閉ずるも面倒といいに始終洞門を形づくり
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
雲隠れにも見えず鳴いてゆく鳥の如く、ただ独りで忍び泣きしてばかりいる、というので、長歌の終に、「に思ひわづらひ、のみし泣かゆ」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
人間がタイタニックを造ってに乗り出すと、氷山が来て微塵にする。勘作が小麦を蒔いて今年は豊年だとんで居ると、が降って十分間に打散す。
地蔵尊 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
そこで気がおちついたので居間へ入ろうと思っていくと、周の弟はそのが異っているので通さなかった。
成仙 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
心もあののようにしく、われにあだし心おこさせたまわず、世のたのしみをば失いぬれど、幾百年の間いやしき血一滴まぜしことなき家のはすくいぬ
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
今朝以来失態の連続でありまして、もはや、お合わせ申すもないのでございますが、仮面をつけ、低頭して御前に進み出たのでございます。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
だが彼の容姿、第一におし出し、第二に、これだけのものを見るために、見る快さのために、二十何年見て来た忍耐力が、今からは不思議でさへある。
こゝには數人の少女あり。中なる一人の姿は宛然たるアヌンチヤタなるが、只だ身幹高く稍〻肥えたるを異なりとす。
又この人並ならぬ雲雀骨粉微塵に散つてせざりしこそ、に夢なりけれと、身柱かにす彼のより、これこそ名にし負ふ天狗巌、とたりにも車夫は案内す。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
毗廬遮那如来、北方不空成就如来、西方無量寿仏、十万世界一切の諸仏、各々本尊をして、光焔を発し、一切罪を焚焼して、幼君の息災を垂れ給え
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
足利末にできた『舞曲口伝』には、「この曲は天竺の楽なり。婆羅門伝来なり。一説。沙門仏哲これを伝ふ。唐招提寺にありと云ふ。また后嫉妬といふ」
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
史記の仲尼弟子列伝中に孔子が、「吾言を以て人を取り之を宰予に失う。を以て人を取り之を子羽に失う」と云っている。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)