かほばせ)” の例文
こゝには數人の少女をとめあり。中なる一人の姿かほばせは宛然たるアヌンチヤタなるが、只だ身幹みのたけ高く稍〻肥えたるを異なりとす。
わが姫の面を見しは午餐ひるげの時なりき。げに人傳に聞きつる如くおとなびて見え給へど、世の人の美しとてもてはやすたぐひ姿すがたかほばせにはあらざるべし。面の色は稍〻蒼かりき。
美しき少女達は、燃ゆる如きなざしして、我を仰ぎるなり。わがかほばせは醜からず。われには號衣ウニフオルメよく似合ひたり。此街の暗きことよ、汝は我號衣を見ること能はざるべし。