“午餐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごさん40.3%
ひるめし22.6%
ひる16.1%
ひるげ11.3%
おひる6.5%
おまんま1.6%
アベード1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一行はここの二階へ案内されて、思い思いにテーブルに着くと、すぐに午餐ごさんの皿を運んで来た。空腹のせいか、料理はまずくない。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
今日はちっとも風のない温かい日であった。午餐ひるめしの済んだ後、市郎は縁側に立って、庭の南天の紅い実を眺めていると、父の安行が又入って来た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
『怎うもしないのに!』と自分に弁疏いひわけして見る傍から、「屹度加藤さんでお午餐ひるが出て、それから被来いらつしやる。」といふ考へが浮ぶ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
なお、当日、午餐ひるげには菰樽こもだるちょうかがみをひらき、日ごろ功労のあった重臣に鶴の血をしぼりこんだ『鶴酒つるざけ』を賜わるのが例になっていた。
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
午餐おひるの用意は出来てゐますよ、お父さん、すぐに出しますわ! これ、煮団子ガルーシュキの壺を下しておいで!」
午餐おまんまくつたか」卯平うへいはのつそりと飯臺はんだいそばちかづいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
分るようで分らなかった午餐アベードを、自身食べたり食べなかったりして暮していると、散髪につき、風呂につき、チェホフがしばしば妻に訴えているロシア式不便を、滑稽な位理解する。
シナーニ書店のベンチ (新字新仮名) / 宮本百合子(著)