ライネル・マリア・リルケ
1875.12.04 〜 1926.12.29
“ライネル・マリア・リルケ”に特徴的な語句
為事
著者としての作品一覧
或女友達への手紙(旧字旧仮名)
読書目安時間:約9分
このリルケの手紙は、彼の死後、程なく、「新佛蘭西評論」(一九二七年二月號)に發表せられたものである。この手紙と共に、J・P(編輯者のジャン・ポオランか?)と署名のある、リルケの死を …
読書目安時間:約9分
このリルケの手紙は、彼の死後、程なく、「新佛蘭西評論」(一九二七年二月號)に發表せられたものである。この手紙と共に、J・P(編輯者のジャン・ポオランか?)と署名のある、リルケの死を …
駆落(新字旧仮名)
読書目安時間:約10分
寺院は全く空虚である。 贄卓の上の色硝子の窓から差し入る夕日が、昔の画家が童貞女の御告の画にかくやうに、幅広く素直に中堂に落ちて、階段に敷いてある、色の褪めた絨緞を彩つてゐる。それ …
読書目安時間:約10分
寺院は全く空虚である。 贄卓の上の色硝子の窓から差し入る夕日が、昔の画家が童貞女の御告の画にかくやうに、幅広く素直に中堂に落ちて、階段に敷いてある、色の褪めた絨緞を彩つてゐる。それ …
家常茶飯 附・現代思想(新字新仮名)
読書目安時間:約1時間12分
第一場 広き画室。大窓の下に銅版の為事をする卓あり。その上に為事半ばの銅版と色々の道具とを置きあり。左手に画架。その上に光線を遮るために使う枠を逆さにして載せあり。室の真中に今一つ …
読書目安時間:約1時間12分
第一場 広き画室。大窓の下に銅版の為事をする卓あり。その上に為事半ばの銅版と色々の道具とを置きあり。左手に画架。その上に光線を遮るために使う枠を逆さにして載せあり。室の真中に今一つ …
旗手クリストフ・リルケ抄(旧字旧仮名)
読書目安時間:約21分
「旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌」はリルケの小時の作(一八九九年)である。 詩人は若いころ自分が「森の七つの城のなかで三つの枝の花咲いた」由緒のある貴族の後裔であるといふ追憶を …
読書目安時間:約21分
「旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌」はリルケの小時の作(一八九九年)である。 詩人は若いころ自分が「森の七つの城のなかで三つの枝の花咲いた」由緒のある貴族の後裔であるといふ追憶を …
祭日(新字旧仮名)
読書目安時間:約16分
ミサを読んでしまつて、マリア・シユネエの司祭は贄卓の階段を四段降りて、くるりと向き直つて、レクトリウムの背後に蹲つた。それから祭服の複雑な襞の間を捜して、大きいハンカチイフを取り出 …
読書目安時間:約16分
ミサを読んでしまつて、マリア・シユネエの司祭は贄卓の階段を四段降りて、くるりと向き直つて、レクトリウムの背後に蹲つた。それから祭服の複雑な襞の間を捜して、大きいハンカチイフを取り出 …
さらにふたたび(旧字旧仮名)
読書目安時間:約1分
さらにふたたび、よしや私達が愛の風景ばかりでなく、 いくつも傷ましい名前をもつた小さな墓地をも、 他の人達の死んでいつた恐ろしい沈默の深淵をも 知つてゐようと、さらにふたたび、私達 …
読書目安時間:約1分
さらにふたたび、よしや私達が愛の風景ばかりでなく、 いくつも傷ましい名前をもつた小さな墓地をも、 他の人達の死んでいつた恐ろしい沈默の深淵をも 知つてゐようと、さらにふたたび、私達 …
白(新字新仮名)
読書目安時間:約11分
保険会社の役人テオドル・フィンクは汽車でウィインからリヴィエラへ立った。途中で旅行案内を調べて見ると、ヴェロナへ夜中に着いて、接続汽車を二時間待たなくてはならないということが分かっ …
読書目安時間:約11分
保険会社の役人テオドル・フィンクは汽車でウィインからリヴィエラへ立った。途中で旅行案内を調べて見ると、ヴェロナへ夜中に着いて、接続汽車を二時間待たなくてはならないということが分かっ …
ドゥイノ悲歌(旧字旧仮名)
読書目安時間:約11分
次ぎの手紙の斷片は、リルケの作品をポオランド語に飜譯したヴィトルト・フォン・フレヴィチのさまざまな質疑に答へて詩人が書き與へた返事のうちの「ドゥイノ悲歌」に關する部分である。この手 …
読書目安時間:約11分
次ぎの手紙の斷片は、リルケの作品をポオランド語に飜譯したヴィトルト・フォン・フレヴィチのさまざまな質疑に答へて詩人が書き與へた返事のうちの「ドゥイノ悲歌」に關する部分である。この手 …
トレドの風景(旧字旧仮名)
読書目安時間:約2分
一九一二年秋、リルケは一人飄然と西班牙に旅した。この西班牙への旅--殊にトレド一帶の何か不安を帶びた風物——は、詩人にはいたく氣に入つたやうに見える。彼は其處にもつと長く滯在して當 …
読書目安時間:約2分
一九一二年秋、リルケは一人飄然と西班牙に旅した。この西班牙への旅--殊にトレド一帶の何か不安を帶びた風物——は、詩人にはいたく氣に入つたやうに見える。彼は其處にもつと長く滯在して當 …
巴里の手紙(旧字旧仮名)
読書目安時間:約24分
ライネル・マリア・リルケは一九〇二年八月末はじめて巴里に出た。「美術叢書」(Die Kunst)を監修してゐたリカルド・ムウテル教授に囑せられてロダン論を書くためであつた。リルケは …
読書目安時間:約24分
ライネル・マリア・リルケは一九〇二年八月末はじめて巴里に出た。「美術叢書」(Die Kunst)を監修してゐたリカルド・ムウテル教授に囑せられてロダン論を書くためであつた。リルケは …
冬(旧字旧仮名)
読書目安時間:約1分
まだすこしもスポオツの流行らなかつた昔の冬の方が私は好きだ。 人は冬をすこし怖がつてゐた、それほど冬は猛烈で手きびしかつた。 人はわが家に歸るために、いささか勇氣を奮つて、 ベツレ …
読書目安時間:約1分
まだすこしもスポオツの流行らなかつた昔の冬の方が私は好きだ。 人は冬をすこし怖がつてゐた、それほど冬は猛烈で手きびしかつた。 人はわが家に歸るために、いささか勇氣を奮つて、 ベツレ …
窓(旧字旧仮名)
読書目安時間:約5分
バルコンの上だとか、 窓枠のなかに、 一人の女がためらつてさへゐれば好い…… 目のあたりに見ながらそれを失はなければならぬ 失意の人間に私達がさせられるには。 が、その女が髮を結は …
読書目安時間:約5分
バルコンの上だとか、 窓枠のなかに、 一人の女がためらつてさへゐれば好い…… 目のあたりに見ながらそれを失はなければならぬ 失意の人間に私達がさせられるには。 が、その女が髮を結は …
「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から(旧字旧仮名)
読書目安時間:約24分
九月十一日、トゥリエ街にて 一體、此處へは人々は生きるためにやつて來るのだらうか?寧ろ、此處は死場所なのだと思つた方がよくはないのか知らん?私はいま其處から追ひ出されてきた。私はい …
読書目安時間:約24分
九月十一日、トゥリエ街にて 一體、此處へは人々は生きるためにやつて來るのだらうか?寧ろ、此處は死場所なのだと思つた方がよくはないのか知らん?私はいま其處から追ひ出されてきた。私はい …
モオリス・ド・ゲラン:「そしてこの稀有で、偉大で、しかも果敢ないもの、一個の詩人」(旧字旧仮名)
読書目安時間:約3分
モオリス・ド・ゲランの作品は、その製作過程においてその效果を考へたやうなところの少しも感ぜられない、稀有なる作品の一つである。彼はその生前には、ただ、ニコラス・ド・フリエに就いての …
読書目安時間:約3分
モオリス・ド・ゲランの作品は、その製作過程においてその效果を考へたやうなところの少しも感ぜられない、稀有なる作品の一つである。彼はその生前には、ただ、ニコラス・ド・フリエに就いての …
夢(旧字旧仮名)
読書目安時間:約4分
私は少女を搜した。いましがた夜の明けたばかりの、狹い、長方形の部屋の中に、私は少女を見出した。彼女は一つの椅子に腰かけ、僅かにそれと分かるくらゐに微笑してゐた。その傍には、一寸離れ …
読書目安時間:約4分
私は少女を搜した。いましがた夜の明けたばかりの、狹い、長方形の部屋の中に、私は少女を見出した。彼女は一つの椅子に腰かけ、僅かにそれと分かるくらゐに微笑してゐた。その傍には、一寸離れ …
リルケ書翰(ロダン宛)(旧字旧仮名)
読書目安時間:約3分
一九〇二年の秋、巴里にはじめて出かけて行つて、ロダンに親しく接しつつ、遂にロダン論を書き上げ、伯林の一書肆より上梓せしめた後、やや健康を害したリルケは、伊太利ピサの近くのヴィアレジ …
読書目安時間:約3分
一九〇二年の秋、巴里にはじめて出かけて行つて、ロダンに親しく接しつつ、遂にロダン論を書き上げ、伯林の一書肆より上梓せしめた後、やや健康を害したリルケは、伊太利ピサの近くのヴィアレジ …
老人(新字旧仮名)
読書目安時間:約5分
ペエテル・ニコラスは七十五になつて、いろんな事を忘れてしまつた。昔の悲しかつた事や嬉しかつた事、それから週、月、年と云ふやうなものはもう知らない。只日と云ふもの丈はぼんやり知つてゐ …
読書目安時間:約5分
ペエテル・ニコラスは七十五になつて、いろんな事を忘れてしまつた。昔の悲しかつた事や嬉しかつた事、それから週、月、年と云ふやうなものはもう知らない。只日と云ふもの丈はぼんやり知つてゐ …
“ライネル・マリア・リルケ”と年代が近い著者
今月で没後X十年
今年で生誕X百年
今年で没後X百年
ジェーン・テーラー(没後200年)
山村暮鳥(没後100年)
黒田清輝(没後100年)
アナトール・フランス(没後100年)
原勝郎(没後100年)
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット(没後100年)
郡虎彦(没後100年)
フランツ・カフカ(没後100年)