『祭日（さいじつ）』

ミサを読んでしまつて、マリア・シユネエの司祭は贄卓の階段を四段降りて、くるりと向き直つて、レクトリウムの背後に蹲つた。それから祭服の複雑な襞の間を捜して、大きいハンカチイフを取り出して、恭しく鼻をかんだ。オルガン音階のＣ音を出したのである。 …

著者	ライネル・マリア・リルケ
翻訳者	森林太郎
翻訳者	森鴎外
ジャンル	文学 > ドイツ文学 > 小説 物語
原題	DAS FAMILIENFEST
初出	「心の花　一六ノ一」1912（明治45）年1月1日
文字種別	新字旧仮名
読書目安時間	約16分（500文字/分）
朗読目安時間	約26分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

微笑（ゑみ） 果（くだもの） 祖母（ば） 主（しゆ） 剛（こは） 徐（しづ） 可哀（かはい） 表（へう） 蹲（うづくま） 精（くは） 男女（なんによ） 欠（かけ） 鋳出（ゐだ） 饒舌（しやべ） 杯（さかづき） 一声（ひとこゑ） 黙会（もくゑ） 前（ぜん） 凝坐（ぎようざ） 目映（まば） 剥（む） 奈何（いか） 螺釘（ねぢくぎ） 口吻（こうふん） 欠（あくび） 贄卓（したく） 支（つか） 懈（だる） 忙（いそが） 障（さは） 彼（かれ） 寛（ゆる） 休戚（きうせき） 遅馳（おくれば） 金巾（かなきん） 気取（けど） 偶（たま） 蒸米（むしごめ） 背後（うしろ） 劇（はげ） 今日（こんにち） 看做（みな） 半盲（はんめくら） 生憎（あいにく） 為事（しごと） 歩附（あるきつ） 欹（そばだ） 椅背（きはい） 吭（のど） 噬（か） 控鈕（ボタン） 捏（こ） 堪忍（かんにん） 填合（うめあは） 家兎（かと） 奴僕（ぬぼく）