“忙”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
せわ46.5%
いそが24.2%
せは10.2%
いそ5.3%
4.9%
いそがわ1.8%
あわ1.4%
いそがし0.8%
ぼう0.8%
せわし0.6%
(他:19)3.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“忙”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語9.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)3.7%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆1.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
畑で桑などんでいると、彼はどんな遠いところで、せわしい用事に働いている時でも、彼女を見廻ることを忘れなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
閭はせわしげにあき家を出た。そしてあとからついて来る道翹に言った。「拾得じっとくという僧はまだ当寺におられますか」
寒山拾得 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
その証拠には、あれから一ヶ月程してから、彼らはしきりにいそがしそうに仕事を始めたことを以てうかがうことが出来る。
叔母は易者えきしゃの手紙をひろげたなり、神山と入れ違いに来た女中の美津みつと、茶を入れる仕度にいそがしかった。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
セエヌは常にあゐを湛へて溶溶よう/\と流れて居るが、テエムスは何時いつも甚だしく濁つてせはさうである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
勘次かんじ百姓ひやくしやうもつとせはしいころの五ぐわつ病氣びやうきつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
代助は又いそがしい所を、邪魔にて済まないといふ様な尋常な云訳いひわけを述べながら、此無趣味なにはを眺めた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「そうですか。いや、さよなら。」大学士は、またいそがしそうに、あちこち歩きまわって監督かんとくをはじめました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
学校では学年末の日課採点にわしく、続いて簡易な試験が始まり、それがすむと、卒業証書授与式じゅよしきが行なわれた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
昼はわしいのと、夜は疲れますので、つい/\不調法ぶちょうほうにもなりまして、皆様に御無沙汰を申上て居ります。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
娘の嫁入前よめいりまえ母子ぼしともにいそがわしきは、仕度の品をかってこれを製するがために非ず、その品を造るがためなり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
この日の夕方であった。純一はいそがわしげに支度をして初音町の家を出た。出る前にはなぜだか暫く鏡を見ていた。そして出る時手にラシイヌの文集を持っていた。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
こんな事を言わして置くと、折角澄みかかった心も、又曇って来そうな気がする。家持はあわてて、資人の口をめた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
さてその金の催促に来るごとに、役人を近村の料理屋へ連れ行き乱酔せしめ、日程尽き、役人あわて去ること毎度なり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
立ちながら三度の食につくのいそがしきにえて、路上に昏睡こんすいの病をうれう。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
荒尾譲介は席のあたたまひま手弄てまさぐりに放ちもらぬ下髯したひげの、長く忘れたりし友の今を如何いかにとるにいそがしかり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ぼうにおわれ、些末さまつ拘泥こうでいしておって、つい大局を見失っていた。荀攸! なぜ其方は、もっと早く予に注意しなかったのだ」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぼううち、手に書をめず、孔子のおしえを篤信し、は誠に万世の師なりと称して、衷心より之を尊び仰ぎ、施政の大綱、必ずこれに依拠し
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
また甘えるように、顔を正的まともに差出して、おとがいを支えた指で、しきりにせわしく髯をひねる。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
力なき小芳の足は、カラリと庭下駄に音を立てたが、枝折戸のまだかぬほど、主税は座をずらして、障子の陰になって、せわし巻莨まきたばこを吸うのであった。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「暗いじゃあないか、おい、おい。」とただあせる。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
益々ます/\あせつて、
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
およしなさいよと異見めいた詞の端の顕われたのが、貞之進には先で考えるより強く当って、いえそんな、いえそんなと詞訥ことばどもってもじ/\としかけた時、お神さんとあわただしく台所先で小女が呼んだので
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
近代のあわただしい騒音やづまった苦悶を描いた文芸の鑑賞に馴れた眼で見るとまるで夢をみるような心地がするが、さすがにアレだけの人気を買った話上手な熟練と、別してドッシリした重味のある力強さを感ぜしめるは古今独歩である。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
※ごぁ、今朝ももどて来なぃがべが。でぁこったにいしょがしでば。」
十月の末 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
んごぁ、今朝も戻て来なぃがべが。でぁこったにいしょがしでば。」
十月の末 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
いとさびしくも往来ゆききの絶えたるに、例ならずしげ車輪くるまきしりは、あるひせはしかりし
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
貫一は轟く胸を推鎮おししづめても、なほ眼色まなざしの燃ゆるが如きを、両個ふたりが顔にせはしく注ぎて、
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
アワタヾしく拾はうとする姫のウツムいた背を越して、流れる浪が、泡立つてとほる。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
アワタヾしく拾はうとする姫のウツムいた背を越して、流れる浪が泡立つてとほる。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
あわただしく拾おうとする姫のうつむいた背を越して、流れる浪が、泡立ってとおる。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
あわたゞしく拾はうとする姫のうつむいた背を越して、流れる浪が泡立つてとほる。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此夏病蘭軒を乗せた「籃輿」は頗るいそがはしかつたと見える。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その故に彼は外に出でてうさはらすにいそがはしきにあらずや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その人は待ちに待たれし直道なり。貫一はいそがはしく出迎へぬ。向ひて立てる両箇ふたり月明つきあかりおもてを見合ひけるが、おのおの口吃くちきつしてにはかに言ふ能はざるなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
詩あり云ふ「百戰無功半歳間、首邱幸得家山。笑儂向死如仙客。盡日洞中棋響間」(編者曰、此詩、長州ノ人杉孫七郎ノ作ナリ、南洲翁ノ作ト稱スルハ誤ル)謂はゆるばう中に間を占むる者なり。
他はみな見苦しくもあわふためきて、あまたの神と仏とは心々にいのられき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
アワタダしく拾はうとする姫のウツムいた背を越して、流れる浪が、泡立つてとほる。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ンヤデヤなア、ユギゲデセエ、ニシゴト日當ひあダりの屋根ヤネサ干すエネればタコエそがしグテ、オド晝間シルマまでタコ掻廻カマして、それガラ田畔タノクロサあがテせ、ママば、サゲ藥鑵ヤガンコれダノゴト二人でナガよグむアネ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
紅牙コウガ催拍サイハクシテ燕ノ飛ブコトセワ
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)