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忙
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せは
ふりがな文庫
“
忙
(
せは
)” の例文
振返ると背面の入江は幾百の支那ジヤンクを
浮
(
うか
)
べて浅黄色に曇つたのが前面の
忙
(
せは
)
しげな光景と
異
(
ちが
)
つて文人画の様な平静を感ぜしめる。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
かうもくろんだので、私は、腰掛にずつと深く腰をかけ、さも計算に
忙
(
せは
)
しいふりをし、顏を隱すやうな
恰好
(
かつかう
)
に
石板
(
せきばん
)
を抱へ込んでゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
かく言ふ間も
忙
(
せは
)
しげに我が靴を脱ぎて、
其処
(
そこ
)
に直すと見れば、背負ひし風呂敷包の
中結
(
なかゆひ
)
を釈きて、直行が前に
上掛
(
うはがけ
)
の油紙を
披
(
ひろ
)
げたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
霧島躑躅
(
きりしまつつじ
)
常
(
じやう
)
——
常談
(
じやうだん
)
云つちやいけない。わたしなどはあまり
忙
(
せは
)
しいものだから、
今年
(
ことし
)
だけはつい
何時
(
いつ
)
にもない
薄紫
(
うすむらさき
)
に咲いてしまつた。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
母は家に居るときには終日
忙
(
せは
)
しく働くのにその女は決して働かない。それが童子の僕には不思議のやうに思はれたことをおぼえてゐる。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
このたびの我が旅故郷の閑古鳥
聴
(
き
)
かんがためとも人に云ひぬ。塵ばみたる都の若葉
忙
(
せは
)
しさ限りもなき
陋巷
(
ろうかう
)
の住居に倦み果てゝとも云ひぬ。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
……
其
(
そ
)
の
毎
(
たび
)
に、
銀杏返
(
いてふがへし
)
の
黒
(
くろ
)
い
頭
(
あたま
)
が、
縦横
(
たてよこ
)
に
激
(
はげ
)
しく
振
(
ふ
)
れて、まん
円
(
まる
)
い
顔
(
かほ
)
のふら/\と
忙
(
せは
)
しく
廻
(
まは
)
るのが、
大
(
おほき
)
な
影法師
(
かげばうし
)
に
成
(
な
)
つて、
障子
(
しやうじ
)
に
映
(
うつ
)
る……
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「あいつとは何時にも口もきいたこともないんだ、あいつ見たいに他人の仕事に無関心な奴はない、俺のこの頃の
忙
(
せは
)
しさつたらないのに!」
鶴がゐた家
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
女房を迎へる
暇
(
ひま
)
もないやうな、
忙
(
せは
)
しい
遊蕩
(
いうたう
)
——そんな出鱈目な遊びの揚句は、世間並みな最後の幕へ押し流されて來たのです。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
丑松が男女の少年の監督に
忙
(
せは
)
しい間に、校長と文平の二人は
斯
(
こ
)
の静かな廊下で話した——並んで灰色の壁に
倚凭
(
よりかゝ
)
り
乍
(
なが
)
ら話した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
他人
(
ひと
)
に
倍
(
ばい
)
して
忙
(
せは
)
しい
勘次
(
かんじ
)
がだん/\に
減
(
へ
)
りつゝある
俵
(
たわら
)
の
内容
(
ないよう
)
を
苦
(
く
)
にして
酷
(
ひど
)
い
目
(
め
)
をしつゝ
戸口
(
とぐち
)
を
出入
(
でいり
)
するのを
卯平
(
うへい
)
は
見
(
み
)
るのが
厭
(
いや
)
で
且
(
かつ
)
辛
(
つら
)
かつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
わしは丁度少し痛み出して來た時だもんで、何も話さずにすぐ歸つたが——けど、駿、お前これから追々と
忙
(
せは
)
しなうなるぜ。
続生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
東京に居た自分、殊に出立前三月程の間の
忙
(
せは
)
しかつた自分に比べると、今の自分は餘りに暇があるので夢の樣な氣がする。
巴里にて
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
しかしそれが鳴り止むと、今度はチッキンチッキンと
忙
(
せは
)
しい音が続く。逃げろ、逃げろ、とその音は
急
(
せ
)
かしてゐるやうだ。
童話
(新字旧仮名)
/
原民喜
(著)
さうして
養蠶
(
やうさん
)
の
忙
(
せは
)
しい四
月
(
ぐわつ
)
の
末
(
すゑ
)
か五
月
(
ぐわつ
)
の
初
(
はじめ
)
迄
(
まで
)
に、それを
悉皆
(
すつかり
)
金
(
かね
)
に
換
(
か
)
へて、
又
(
また
)
富士
(
ふじ
)
の
北影
(
きたかげ
)
の
燒石
(
やけいし
)
許
(
ばかり
)
ころがつてゐる
小村
(
こむら
)
へ
歸
(
かへ
)
つて
行
(
ゆ
)
くのださうである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
閭
(
りよ
)
は
忙
(
せは
)
しげに
明家
(
あきや
)
を
出
(
で
)
た。そして
跡
(
あと
)
から
附
(
つ
)
いて
來
(
く
)
る
道翹
(
だうげう
)
に
言
(
い
)
つた。「
拾得
(
じつとく
)
と
云
(
い
)
ふ
僧
(
そう
)
は、まだ
當寺
(
たうじ
)
にをられますか。」
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
知つてる人が多い方がよからう——こないだの時は餘り
忙
(
せは
)
しかつたから、何とも仕やうがなかつたが、今囘は一つ歡迎會をやるつもりぢやから——それも
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
チモフエイは妙に
忙
(
せは
)
しさうな様子をして、己に応接した。なんだか少し慌てゝゐるかとさへ思はれた。先づ小さい書斎に己を連れ込んで、戸を締めてしまつた。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
どこか女に
臆
(
おく
)
するやうな様子で、町に明りのつく時分
独
(
ひと
)
りで上つて来たが、
忙
(
せは
)
しいときなどは、朝客を帰してから部屋へいれて、一緒に飯を食べることもあつた。
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
そんな話が子供達の間に交されると、皆が
忙
(
せは
)
しさうな手を休めて、瞳を話の中心点に集めるのでした。
女王
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
雨
(
あめ
)
はます/\
小降
(
こぶ
)
りになつて、そして
風
(
かぜ
)
が
出
(
で
)
た。
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
の
露
(
つゆ
)
が
忙
(
せは
)
しく
搖
(
ゆ
)
り
落
(
おと
)
される。(をはり)
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
初めわれは席に入りしとき、痩せたる小男の眼鏡懸けたるが、
忙
(
せは
)
しげに此間に出入するを見たり。この男わが窓龕にかくれしを見て、我前に立ち留まり、
慇懃
(
いんぎん
)
なる禮をなせり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
夕暮はもう驚くばかり短くなつてゐる。オシイツク/\の聲は日にまし騷がしく
忙
(
せは
)
しなく、あたりが全く暗くなつてしまふまで、後から後からと追ひかけるやうに鳴きつゞけてゐる。
虫の声
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
巣掻
(
すが
)
いた蚕がさわぎ立ってゐるので、志津はおときと二人で目が廻る程
忙
(
せは
)
しなく動きつづけた。廂の軒で条桑育にした蚕には、栗の木の枝を刈って来て、それにとまらせてはたいた。
夏蚕時
(新字旧仮名)
/
金田千鶴
(著)
この一句に老女は端なくも奥様と顔見合はせて胸轟かせつつ、
忙
(
せは
)
しく子供に向ひ
磯馴松
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
高野の別所に在る由の菩提の友を
訪
(
とぶら
)
はんとて飄然として立出で玉ひぬ、其後の事は知るよし無し、燕の
忙
(
せは
)
しく飛ぶ、兎の自ら剥ぐ、親は皆自ら苦む習なれば子を思はざる人のあらんや
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
隣室
(
りんしつ
)
には、Aの
夫人
(
ふじん
)
、Cの
母堂
(
ぼだう
)
、
若
(
わか
)
いTの
夫人
(
ふじん
)
等
(
ら
)
が
集
(
あつま
)
つてゐた。
病室
(
びやうしつ
)
の
方
(
はう
)
での
忙
(
せは
)
しさうな
醫員
(
いゐん
)
や
看護婦
(
かんごふ
)
の
動作
(
どうさ
)
、
白
(
しろ
)
い
服
(
ふく
)
の
擦
(
すれ
)
音
(
おと
)
、それらは一々
病人
(
びやうにん
)
の
容態
(
ようたい
)
のたゞならぬ
事
(
こと
)
を、
隣室
(
りんしつ
)
に
傳
(
つた
)
へた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
此處
(
こヽ
)
に
涙
(
なみだ
)
を
盡
(
つ
)
くして
語
(
かた
)
り
明
(
あか
)
せば、
夢
(
ゆめ
)
とや
言
(
い
)
はん
春
(
はる
)
の
夜
(
よ
)
あげ
方
(
がた
)
ちかく、
鳥
(
とり
)
がね
空
(
そら
)
に
聞
(
きこ
)
えて
扨
(
さて
)
も
忙
(
せは
)
しなし、
君
(
きみ
)
は
都
(
みやこ
)
に
我
(
わ
)
れは
鎌倉
(
かまくら
)
に、
引
(
ひき
)
はなれて
又
(
また
)
何時
(
いつ
)
かは
逢
(
あ
)
ふべき、
定離
(
ぢやうり
)
の
例
(
ため
)
しを
此處
(
こヽ
)
に
見
(
み
)
れば
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
└刈小田に落穂掻き掻く雀いくつうしろ向けるは尻尾上げて
忙
(
せは
)
し (改作)
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
然し楽屋のやうな所で
忙
(
せは
)
しなく会ふ事は、余り好ましい事ではなかつた。
吉右衛門の第一印象
(新字旧仮名)
/
小宮豊隆
(著)
忙
(
せは
)
しい手付きで、小ひさな柿を一つ取つて、袂へ入れると、次ぎにはまたどれを取らうかと、手がまごつき始めた。左の手にシツカリと枝を握つて、右の手では、近まはりの柿の實を撫で𢌞した。
石川五右衛門の生立
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
風が来ると、
芒
(
すすき
)
の穂は細い沢山の手を一ぱいのばして、
忙
(
せは
)
しく振って
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
やはり艶のいゝ生き/\した頬をして、娘の時のやうにありあまるやうな黒髮を手輕な銀杏返しに結つて、白い兩腕を
忙
(
せは
)
しく動かしながら、赤ん坊の着物を縫つたり、おむつをかへたり
等
(
など
)
してゐた。
珠
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
一人はその声が叫ぶやうであつて鋭いと云ふのも当らないかも知れないと云つてゐた。跡の二人は
忙
(
せは
)
しく不整調に
饒舌
(
しやべ
)
つたと云つてゐる。どの証人も言語や言語らしい音調を聞き分けたものがない。
病院横町の殺人犯
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
彼れは解剖後の研究に必要な用意をするために
忙
(
せは
)
しかつた。
実験室
(旧字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
実際以上に
忙
(
せは
)
しさうな風をしてゐるのである。
花問答
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
生
(
いき
)
のこの世の
忙
(
せは
)
しさよ
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
聞て夫は忝けないが
生憎
(
あひにく
)
今日は少々
差掛
(
さしかゝ
)
りたる用事のあるゆゑ何れ又此後のことに致すべしと申しけるに辨慶は
打笑
(
うちわら
)
ひコウ/\文さん其樣に
稼
(
かせ
)
ぐには及ぶまじ今より
貰
(
もら
)
ひに出るには
遲
(
おそ
)
し是非々々來なせへと
忙
(
せは
)
しなく云ひければ文右衞門
否
(
いや
)
私
(
わた
)
しは今から稻葉丹後守樣の御屋敷まで參らねばならぬ用事が
有
(
ある
)
と云に辨慶は
猶
(
なほ
)
門口
(
かどぐち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
十二時に近き頃より波の
起伏
(
おきふ
)
しの
忙
(
せは
)
しくおどろしくなり申し
候
(
さふら
)
ひしか、食事に参るとて安達夫人私の手をとりて
甲板
(
かふばん
)
をお
下
(
おろ
)
し下され
候
(
さふらふ
)
。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
風呂場に
入
(
い
)
れば、
一箇
(
ひとり
)
の客
先
(
まづ
)
在りて、
未
(
ま
)
だ
燈点
(
ひとも
)
さぬ
微黯
(
うすくらがり
)
の
湯槽
(
ゆぶね
)
に
漬
(
ひた
)
りけるが、何様人の
来
(
きた
)
るに
駭
(
おどろ
)
けると
覚
(
おぼし
)
く、
甚
(
はなは
)
だ
忙
(
せは
)
しげに身を起しつ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「
此
(
こ
)
の
野郎
(
やらう
)
こんな
忙
(
せは
)
しい
時
(
とき
)
に
轉
(
ころ
)
がり
込
(
こ
)
みやがつてくたばる
積
(
つもり
)
でもあんべえ」と
卯平
(
うへい
)
は
平生
(
へいぜい
)
になく
恁
(
こ
)
んなことをいつた。
勘次
(
かんじ
)
は
後
(
あと
)
で
獨
(
ひと
)
り
泣
(
な
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
彼女は、もうとつくにその大事なものを持つて、とある
長椅子
(
ながいす
)
の方へ引込んで。蓋を留めてある紐をとくのに
忙
(
せは
)
しかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「この天気が続いてゐる間を見て、現状視察に行つて来なければならないんだが、A君の奴
忙
(
せは
)
しいと見えるな?」
円卓子での話
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
忙
(
せは
)
しく香をくべて、
鐘
(
かね
)
を叩くのは彌助。
新佛
(
にひぼとけ
)
の前に
灯
(
あかり
)
が
搖
(
ゆら
)
いで、夜の鳥が雜司ヶ谷の空を
啼
(
な
)
いて過ぎます。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
盆には、どこの家でも前の日から仕事を休んで、何かかにか
忙
(
せは
)
しげであつた。駿介の家は一向宗で、佛壇に花や供物を飾る以外、仰々しいことはべつになかつた。
生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
弟
(
おとうと
)
に
夕方
(
ゆふがた
)
になつたら、ちと
洋燈
(
らんぷ
)
を
點
(
つ
)
けるとか、
戸
(
と
)
を
閉
(
た
)
てるとかして、
忙
(
せは
)
しい
姉
(
あね
)
の
手傳
(
てつだひ
)
でもしたら
好
(
よ
)
からうと
注意
(
ちゆうい
)
したかつたが、
昨今
(
さくこん
)
引
(
ひ
)
き
移
(
うつ
)
つた
許
(
ばかり
)
のものに
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お
忙
(
せは
)
しうもございませうが、お通りすがりの節は、ちと御立ち寄りを。手前も亦、お邪魔に上ります。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「いゝえ。少し伺ひたい事があるのでございますが、お
忙
(
せは
)
しい処へ申していかゞかと存じまして。」
魔睡
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
土間
(
どま
)
はしめつて、
鍛冶屋
(
かぢや
)
が
驟雨
(
ゆふだち
)
、
豆府屋
(
とうふや
)
が
煤拂
(
すゝはき
)
をするやうな、
忙
(
せは
)
しく
暗
(
くら
)
く、
佗
(
わび
)
しいのも
少
(
すくな
)
くない。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
連
(
つれ
)
は市村弁護士一人。
尤
(
もつと
)
も弁護士は有権者を訪問する為に
忙
(
せは
)
しいので、
旅舎
(
やどや
)
で別れて、蓮太郎ばかり斯の姫子沢へ丑松を尋ねにやつて来た。都合あつて演説会は催さない。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
忙
常用漢字
中学
部首:⼼
6画
“忙”を含む語句
急忙
慌忙
忙々
心忙
気忙
多忙
忙殺
怱忙
繁忙
大忙
息忙
忙敷
連忙
匆忙
御忙
匇忙
忙裏
御多忙
小忙
忙込
...