“甲板”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんぱん66.1%
デッキ17.0%
デツキ3.6%
でつき2.7%
かふはん2.7%
カンパン1.8%
かふばん0.9%
ウエル0.9%
かんばん0.9%
かっぱ0.9%
こうはん0.9%
そと0.9%
アポウルド0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十五糎の砲弾は、戦艦を沈めることは出来ないが、甲板(かんぱん)を焼き、櫓(やぐら)をたおし、煙突をつき破る。敵艦は火の手をあげて、もえ出した。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
甲板(デッキ)を徐(しず)かに歩いたり、お互いにじろじろ見かわしたり、または同船していることを知らずにいた知人に偶然出逢ったりしていた。
今日(けふ)牧野事務員に託してマルセイユ迄行(ゆ)く仲間丈(だけ)甲板(デツキ)用の籐(たう)の寝椅子を買つて貰つたが、一個一円五十銭づつとは廉(やす)い事である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
この船の甲板(でつき)の上に、私はいろいろの動物を飼つてゐた。猫や、孔雀や、鶯や、はつか鼠や、豹や、駱駝や、獅子やを乘せ、さうして私の航海の日和がつづいた。
宿命 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
淡路嶋かよふ千鳥、明石の浦、このそよぐすずしき風に、親子づれ帰(かへ)さ安しと、この日なか、波折(なをり)光ると、甲板(かふはん)に鼠出でぬと、おもしろとその影見やる。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「ただ、忘れてならないことは、潜(もぐ)るときに、上甲板(カンパン)への昇降口が閉まっているかどうか、それは必ずたしかめてからにすること。いいかね」
恐竜艇の冒険 (新字新仮名) / 海野十三(著)
二十七日の十時に船はポオト・サイド港に入(い)り申し候(さふら)ひき。暑気俄(にはか)に加はり、薄き単衣(ひとへ)となりて甲板(かふばん)に居(を)り候(さふら)へど堪へ難くも候(さふらふ)かな。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
みな船室へ引きとったと見えて、甲板(ウエル)には人影らしいものもなくて、ひどく広々としている。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
靴(くつ)の先で甲板(かんばん)をこつこつとたたいて、うつむいてそれをながめながら、帯の間に手をさし込んで、木村への伝言を古藤はひとり言(ごと)のように葉子にいった。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そうして釣竿を右と左と八(はち)の字のように振込(ふりこ)んで、舟首(みよし)近く、甲板(かっぱ)のさきの方に亙(わた)っている簪(かんこ)の右の方へ右の竿、左の方へ左の竿をもたせ
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たゞ甲板(こうはん)に据ゑぬればげにや笑止(しようし)の極(きはみ)なる。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
「そ、それだけじゃアない……いやどうも、さっきから変だと思ったが、あの運転手も、それから、甲板(そと)で捕まった水夫達も、ああ、あれは皆んな、死んだ筈の北海丸の乗組員です!」
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
だから、じゃこっぷの中途から救われて、僕と鞄がガルシア・モレノに甲板(アポウルド)した。